「山カベ」って知ってますか・・・ ケイン、ローレル・グレン

いつもお世話になります。
例によって入荷の限られたワインですので、またまた早い者勝ち販売になってしまい申し訳ありません(2008年9月2日配信)。

9月の中旬まではクール便をご利用ください!到着後ワインをすぐに低温の場所に置いてください。急激な温度変化をあたえたことによる液漏れやラベル不良の返品や交換はお受けできませんのでお気をつけ下さい。

カリフォルニアワイン界に「山カベ」という専門用語(笑)があるのですが、ご存知でしょうか・・・

《 CAIN ケイン 》

ナパ・ヴァレー、スプリング・マウンテンで、カベルネ主体のボルドー・スタイルのワインにこだわる「ケイン」です。

ナパ・ヴァレーを一望する、セントヘレナ西部の標高2000フィートにも及ぶ「スプリング・マウンテン」地区。山頂のプライド・マウンテンをはじめ、バーネット、グリアムズ、マーストン、ロバート・キーナン、フィリップ・トニーなどの特色のあるワイナリーが並びます。この地域を特徴づける葡萄は「山カベ(山のカベルネ)」と表現され、バレー・フロアー(ナパの平地部)に比べると、色濃く、力強い味わいを醸し出します。

1980年ジョシ&ジェリー・ケイン夫妻は、スプリング・マウンテンのマコーミック・ランチの一部を購入しました。そこには、その歴史は1840年代に遡るという畑や農家も存在していました。ケイン夫妻は、ボルドーワインに憧れ、「歴史あるボルドー5品種の葡萄をブレンドしたワイン」を造るという夢をかなえるために、ボルドー5品種をこの地に植えました(5品種とはカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フラン、マルべック、プティ・ヴェルドですね・・・)。

1986年ジム&ナンシー・ミードロック夫妻がケインに参加し、91年ミードロック夫妻はケインの所有権を買い取り、現在に至ります。ケインが造る赤ワインは、「ケイン・ファイブ」「ケイン・コンセプト」「ケイン・キュヴェ」の3つです。

ケイン・ファイブ」は、ケインのトップ・キュヴェです。スプリング・マウンテンのエス テート畑の5品種を使ったボルドー・スタイルのワインです。1985年ヴィンテージ(89年にリリース)がファースト・ヴィンテージです。「ケイン・コンセプト」は、ナパ・ヴァレーの名高いベンチランドの葡萄を使った、カベルネ・ブレンドのワインです。「ケイン・キュヴェ」は、ナパ・ヴァレー各地区の葡萄を使ったケインのオリジナル・ワインです。

2002年ケイン訪問。セントヘレナからスプリング・マウンテン・ロードに入り、どのくらい上ったでしょうか?道は途中から車がすれ違えないほどの幅になり、長く長く続きました。ケインに到着すると、ワインメーカーであり、ゼネラル・マネージャーも務めるクリストファー・ハウエル氏がお出迎えしてくださいました。

ようこそ!マウンテン・トップへ」。確かにここは山頂です(笑)。ハウエルさんからケインの歴史や、スプリング・マウンテンについての話を聞き、テイスティングにワイナリーの中へ入ります。

ちょうどファイニング(清澄)の作業が行なわれていたようで(ケインでは清澄に卵白を使います)、テーブルの上には卵白と分けられた卵黄がいっぱい。「これはどうするのですか?」とたずねると、「あとでオムレツでも作りましょうか(笑)・・・」と。ちょっと強面(失礼)のハウエルさんですが、シャイでユニークな方でした。

ハウエルさんも何度か日本に来ています。今年4月にもナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ・アソシエーションの一行と一緒に来日されました。

「お会いするのは3度目です。2002年にケインを訪問しました。」「オー、そうでしたか・・・」ここからいつもの会話です(笑)。「あのー、野球に興味ありますか?」「野球?あまり・・・」「そうですか・・・お会いした記念にこれにみなさんのお名前をいただいているのですが・・・」「オー、みんな知ってるよ(笑)・・・」「でも、ジャイアンツのファンじゃないとダメなんです」「実は私はシアトルの生まれだけど、ジャイアンツも応援してるよ!」「ほんとですか(疑)?」ちょっとあやしいハウエルさんでした(笑)・・・

ご紹介は、ケインのトップ・キュヴェ「ケイン・ファイブ」です!

Cain Cain Five Red Wine Napa Valley
★ケイン ケイン・ファイブ レッド ナパ 2004 ¥16,800

ケインのトップ・キュヴェ、ケイン・ファイブは、エステートの葡萄のベスト・バレルから作られます。醸造はいたってシンプルです。手摘された葡萄は丁寧に除梗され、天然酵母にて発酵。MLFを行い、ブレンドは早めに。アンフィルターにて瓶詰です。

ケイン・ファイブのために選ばれた25のロットから
47%カベルネ・ソーヴィニヨン、25%メルロー、
21%カベルネ・フラン、4%プティ・ヴェド、3%マルベック

フレンチオークにて22ヶ月熟成
生産量4623ケース
輸入元定価¥19,950
非常に濃厚な色合い
ブラックカラント、ブラックチェリーの香り
濃縮した、まろやかな口当りの果実味ですが、
最後に全体をキュッと引き締める風味があります・・・
エレガントでバランス良く、深みのあるタンニン、
ストラクチャーのしっかりした、まさに「山」の
風合いです!

こちらもどうぞ!貴重なバック・ヴィンテージです!

Cain Cain Five Red Wine Napa Valley
★ケイン・ファイブ レッド ナパ 1999 ¥13,650

1999年はカリフォルニアのビック・ヴィンテージ!
61%カベルネ、19%フラン、10%メルロー、
6%プティ・ヴェルド、4%マルベックのブレンド

ちょっと強面のハウエルさん

でも本当はシャイで、とても
優しい方です・・・
シアトル育ちだけど、
ジャイアンツのジャージに
サインしてくださいました(笑)・・・

《 CLOUD VIEW クラウド・ヴュー 》

ナパ・ヴァレーの銘醸地プリチャード・ヒルのニュー・スターと言われる「クラウド・ヴュー」です!

プリチャード・ヒルは、セントヘレナの東側ヴァカ・マウンテンの標高1500フィートに位置する場所です。眼下にへネシー湖を見下ろすプリチャード・ヒルは、単独のAVA(栽培指定地域)として認可されていませんが、19世紀後半からすでに葡萄畑が存在しており、その高品質度は知れわたっていました。超カルトワインの「ブライアント・ファミリー」や「コルギン」、ナパでも歴史のある「シャペレ」や「ロング」などが現在この地でワインを造り出しています。

レイトン・テイラー氏とリンダ夫人がこの地に移り住んだのは1990年でした。カベルネ・ソーヴィニヨンとメルローを育て、その品質を認められた葡萄を近隣のシャペレやコルギンなどに供給していたテイラー夫妻は、99年収穫した葡萄のなかでも最高の出来の葡萄を使い自分達のラベルをつけたワインを造りあげました。クラウド・ヴュー、エステート・レッド・ワインです。

ワイナリー名のクラウド・ヴューはテイラー夫妻の愛娘マリアさんが命名しました。ラベルには標高の高いヴィンヤードの中の自宅から見える青い空と白い雲が描かれています。

ワインメーカーはUCデイヴィス出身のカレン・バウアーさん。カレンさんはポール・ホッブス、カーディナル、ロコヤなどのスーパー・ワイナリーでワインメーキングを経験してきた女性です。

ご紹介はシスター・ラベルとして誕生した「シルバー・ライニング」です!

Silver Lining Red Wine Napa Valley
★シルバー・ライニング レッド ナパ 2003 ¥5,040

シルバー・ライニング」は「希望の兆し」を意味します・・・青い空に幾重にも重なり合う白い雲の間から太陽の光が差し込む光景をシルバー・ライニングと言い、良い事が起る前兆を意味することわざ的なラッキーワードです。この光景がラベルに描かれています。

2003年はクラウド・ヴューにとってはビック・ヴィンテージになり、このワインが誕生しました・・・
プリチャード・ヒルのエステートから
84%メルロー、16%カベルネ
100%フレンチオーク(50%NEW)にて48ヶ月熟成
トップ・キュヴェより少ない生産量はわずか250ケース
輸入元定価¥5,775

濃厚なガーネット色
プラム、ダークチェリーの香り
熟した果実味がたっぷり!
非常に濃縮した味わいながら、
バランスのとれたスタイルです

こちらはエステートのトップ・キュヴェです!

Cloud View Estate Red Wine Napa
★クラウド・ヴュー エステート・レッド・ワイン ナパ 2003 ¥11,025

現在プリチャード・ヒルに広がる畑は約90エーカー、そのうち約23エーカーをテイラー夫妻が所有しています。

67%カベルネ・ソーヴィニヨン、33%メルロー
100%フレンチオーク(89%NEW)にて23ヶ月熟成
生産量925ケース
輸入元定価¥12,600

《 LAUREL GLEN ローレル・グレン 》

まさに「山カベ(カベルネ)」の「ローレル・グレン」です。

ローレル・グレンは1978年の設立で、ソノマでは老舗ワイナリーの1つです。ソノマでは、ただ1つの品種、カベルネ・ソーヴィニヨンだけを造っています。

オーナーのパトリック・キャンベル氏はハーバード大学で哲学を専攻。ソノマ・マウンテンの禅寺で修業中に葡萄栽培に魅了され、葡萄畑を購入して栽培農家に転進しました。

パトリック・キャンベル氏はシャトー・セント・ジーンやケンウッドなどに葡萄を売っていましたが、自分が育てた葡萄の行き先を見届けたいと思い、81年からワインの生産を始めました。85年からはレイ・カフマン氏が醸造責任者としてローレル・グレンに参加しました。

標高600フィートにあるローレル・グレンの畑は火山性の土質と、この地が海底だった時期があるため海洋性の土質が混じっています。そのことがワインに何層にもわたる複雑味を加えているとのことです。

ローレル・グレンでは葡萄の栽培、醸造、樽熟成の全てをひとつのコンセプトに、それは「テロワール」に焦点を当てています。つまり、葡萄を取り囲むテロワールをそのままボトルに詰め込むことを最大の目的にしています。

トップ・キュヴェ(ローレル・グレン)のセカンド的存在であり、ボルドーを彷彿させながらもボルドーより美味しい「カウンターポイント」のご紹介です!

Counterpoint Cabernet Sauvignon Sonoma Mountain
★カウンターポイント カベルネ・ソーヴィニヨン ソノマ・マウンテン 2004 ¥4,200

ナパ・ヴァレーとの境界線に位置するソノマ・ヴァレーのサブ・アペラシオンのソノマ・マウンテン。その標高600フィートに位置するローレル・グレンの畑は17ヘクタールで、通常10ロットほどに分けられます。これは各セクションの葡萄が非常に個性的であるためです。

セカンド・ワインと言うと、葡萄のセパージュを変えたり、醸造や樽熟成が違ったりするものが多いのですが、ローレル・グレンでは初めからトップ(ローレル・グレン)、セカンド(カウンターポイント)と区別してワイン造りをしてはいません。全く同じ造りをしています。ゆえにカウンターポイントはセカンド的存在ではあるものの、ローレル・グレンではカウンターポイントをセカンド・ワインとはみていません。

ロットをテイスティングして、ローレル・グレンかカウンターポイントかを決めています。カウンターポイントは若いうちに飲んでもバランスよく十分に飲めますが、それなりの期間熟成はします。でも、長期熟成というとローレル・グレンがやはり凄いのです。深みや複雑味、樹齢、年による出来、を樽から試飲して決定します。

カウンターポイントはクラシック音楽で「対旋律 against Melody」を意味します。主旋律(ローレル・グレン)に適合するように書かれた旋律(カウンターポイント)ということです。

100%ソノマ・マウンテンのカベルネ・ソーヴィニヨン(2004年は、トップ・キュヴェのローレル・グレンとカウンター・ポイントはほぼ同じ生産量になりました)
輸入元定価¥5,565

黒の多いルビー色
プラム、ダークチェリーの香り スパイスやハーブの風味
充分に濃縮した赤黒い果実味は熟したフルーツ味を感じながらも
マウンテン・グレープらしい噛み応えのある味わい
カリフォルニアでは珍しいくらいのしっかりした酸が全体を包みます
上質なポイヤックを美味しいアメリカン・スタイル?にした感じ・・・
ボルドーを知る方に是非飲んでいただきたいワインです!

こちらはローレル・グレンのトップ・キュヴェです・・・

Laurel Glen Cabernet Sauvignon Sonoma Mountain
★ローレル・グレン カベルネ・ソーヴィニヨン ソノマ・マウンテン 2003 ¥7,140
Laurel Glen  Cabernet Sauvignon Sonoma Mountain
★ローレル・グレン カベルネ・ソーヴィニヨン ソノマ・マウンテン 2002 ¥6,825 残少

2002年のカリフォルニア訪問で、ローレル・グレンのレイ・カフマン氏に初めてお会いしました。そして奥様の恵美子・カフマンさんにもお会いしました。お2人のお名前はうかがっていましたが、どんな方なのか・・・

レイさんはサンタクロースみたい(笑)なお髭をはやし、体はとにかくデカく(再笑)、そしてとても優しい方です。ドイツ出身の方で、世界を旅した後カリフォルニアに定住することを決めたそうです。

 

恵美子さんはもちろん日本人で、北海道出身の方です。レイさんと出会い、結婚してソノマで暮らし始めてもう20年以上になります。レイさんはその昔恵美子さんの英語の先生だったそうです。

お2人はとても仲の良い、素晴らしいご夫婦です!

2005年念願のローレル・グレン訪問。ところが凄いところなんです。本当にマウンテン・トップ!麓から20分は優にかかったと思います。ローレル・グレンも途中からは車が全くすれ違えない道でした。やっとワイナリーに着くと地球が丸いのに気がつく(笑)。風が涼しい。日が良く当たる。

希少な03年と04年を樽から試飲させていただきました。03年のローレル・グレンはわずか28樽だけです。濃厚な紫色、山葡萄の黒い風味がありますが、口当たりは非常にエレガントです。

100%ソノマ・マウンテンのカベルネ・ソーヴィニヨン
コールド・ソーク後自然酵母でオープンタンクにて発酵
(通常のカベルネ発酵よりはやや低めの温度にての
発酵は強く抽出しすぎることを避けるため )
パンチングダウン デルサージュ(果汁のみを戻す)
原則的にはアンファイン&アンフィルター
(しないことをスローガンにはしていないという意味で)
フランス・タランソーの新樽にて20ヶ月以上の熟成

まさにマウンテン・グレープ! 凝縮した黒い果実味です!
上級ボルドーを彷彿させる本当に素晴らしいワインです!

金額は全て税込価格です。
クール代は送料とは別途ご請求になります。

ローレル・グレンの恵美子さんは日本の輸入元のお手伝いの他にもいろいろとワインの活動しています。1993年に「カリフォルニアワイン・パスポート」という本を出版されたのですが、当時カリフォルニアをここまで専門的に見た書籍はおそらくなかったと思います。カリフォルニア好き関係者にとってはまさにバイブルでした。

現在はウェブサイトにてその活動状況が見られます。是非一度ご覧になってみてください。サンタクロースみたいなレイさんも出てるかも(笑)・・・

恵美子さんのウエブサイトはこちらから・・・

http://www.winetalkcalifornia.com

【 カフマン恵美子 ワイン・トーク カリフォルニア・ワイン・パースペクティブ 】

サンタクロースみたいな
レイさんです・・・

希少なワインを
バレル・テイスティング
させていただきました・・・
ローレル・グレンにて

レイさん、恵美子さんと、
また是非オジャマさせて
いただきまーす!

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ゆえにHP公開時にはすでに売切れのワインもございます。