今やブームから主流に・・・IPOBの「サンディ」と「リオコ」のお2人が来日しました・・・

いつもお世話になります。例によって入荷の限られたワインですので、またまた早い者勝ち販売になってしまい申し訳ありません(2014年2月25日配信)。

今やブームから主流に変わりつつあるのがこの生産者達のワインです・・・

このグループを代表する2人の生産者が先月来日しました・・・

《 SANDHI サンディ 》

In Pursuit of Balance」は、酸がきれい、濃すぎない、アルコールが高すぎない、バランスが とれている、そういうワインを造るカリフォルニアの生産者グループ。このグループを代表する1人である「サンディ(サンタ・バーバラ)」のラジャ・パー氏と、「リオコ(ソノマ)」のマット・リクライダー氏が来日しました。

IPOB

サンディ」のオーナー・ディレクター、ラジャ・パーはアメリカ各地で有名なマイケル・ミーナ・グループのワイン・ディレクターを務めた方です。彼がワインをコーディネートして高い評価を受けたレストランは枚挙に暇がありません。彼が求めるワインは、料理と合わせることにより、双方が引き立ち、相乗効果を生み出すもの。つまり、酸と果実のバランスがとれ、フィネスがあるものです。

- Nothing is more pleasing than finding the perfect paring -
「料理とワインのマッチングを考える時ほど楽しい時はない(ラジャ・パー)」

そのラジャ・パーが満を持してパートナーと共に2009年に立ち上げたのが「サンディ」。その場所はサンタ・バーバラ・カウンティのサンタ・リタ・ヒルズです。彼はサンタ・リタ・ヒルズの素晴らしい可能性に惚れ込みました。ワイン造りはオー・ボン・クリマのジム・クレンデネンから多大な影響を受けています。

ラジャ・パーは、カリフォルニアのグランクリュ畑と言われるソノマ・コーストのハーシュ・ヴィンヤードのジャスミン・ハーシュ女史、そして幾人かの友人と「In Pursuit of Balance」の活動を始めました。現在約30のワイナリーがこのグループに加盟しています。(オー・ボン・クリマ、カレラ、コブ、コパン、フラワーズ、ハンツェル、ハーシュ、クッチ、リトライ、マウント・エデン、オハイ、ペイ、キュペ、レッド・カーなど・・・)

In Pursuit of Balance は、初期はラジャ・パーがワイナリーを選定していましたが、参加希望のワイナリーが増えたため、評論家、ソムリエ、ワインメーカー、流通業者からなる審査員がワイナリーを選定するようになりました。年に1度新たに参加希望するワイナリーのワインを集め、ブラインドテイスティングで審査します。すでにメンバーになっているワイナリーも2年に1度再審査します。審査の1番のポイントはとにかく「バランスがとれている」という点で、アルコール度数などの細かいデータは特に重要ではないようです。

サンディのワインメーカーはサシ・ムーアマン。カリフォルニア生まれの日系2世で、本名は武蔵です。キャリアの初めはシェフとしてニューヨークやワシントンで経験を積んだ後、ワイン造りに興味を持ち、5年間のインターシップとしてオハイのアダム・トルマックの元でワイン造りを学びました。その後ストルプマン、イブニング・ランドでもワイン造りに携わります。

サンディは、サンタ・リタ・ヒルズ各地の素晴らしい畑の栽培農家と密にコンタクトを取り、最良の葡萄を調達し、その畑の特徴が表れるワインをベストな醸造法を選びながら1つ1つ丁寧に少量だけ造り上げています。

 Sandi Chardonnay Sta. Rita Hills
★サンディ シャルドネ サンタ・リタ・ヒルズ 2011 ¥5,565 WA92
 Sandi Rita’s Sanford & Benedict Vineyard Chardonnay Sta. Rita Hills
★サンディ サンフォード&ベネディクト シャルドネ サンタ・リタ・ヒルズ 2011 ¥7,560 WA93

サンタ・リタ・ヒルズ・シャルドネは、サンタ・リタ・ヒルズの特徴を表す、サンディの基本となるワインです。ワインメーカーのサシはサンタ・リタ・ヒルズの特徴を「薫り高いフレーバーと凝縮した複雑な果実味を、しっかりとした酸が全体をダレずに支えている」とコメントしています。

サンタ・リタ・ヒルズ・シャルドネは、サンタ・リタ・ヒルズの2ヶ所の畑から、特徴の違う葡萄がブレンドされています。天然酵母で発酵。マロラクティック発酵を行い、澱との攪拌は行いません。葡萄の持つピュアでフレッシュな味わいと、土地の個性を十分に引き出すにはバトナ―ジュ(攪拌)を多くするすることにより隠してしまうものがあると考えます。500Lの大樽(フランソワ・フレール)で熟成させ、その後さらにステンレスタンクにて熟成させます。

シャブリのような石のニュアンス、そして海風のような塩味のニュアンス。樽の影響による風味はあまり目立たないが、果実味にしっかりとした凝縮感を感じます。あざやかなミネラル感と引き立つ酸味。アフターに白桃のフレーバーやスモークが感じられます。

ALC13,7% 輸入元定価¥6,300

Showing more intensity and depth, with thrilling aromas of charcoal, crushed stone, white flower, hints of toast and salty sea breeze, the 2011 Chardonnay Sta. Rita Hills stays laser-focused on the palate, and offers medium-bodied richness, integrated acidity and clean, detailed aromas and flavors. My notes say, “I could drink a bottle” and I’d recommend getting more than a few of these. It should evolve gracefully for 4-5 years, if not longer. Drink now-2018. – Antonio Galloni, Wine Advocate #208 –

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サンフォード&ベネディクト・ヴィンヤードは、1971年にリチャード・サンフォード氏が植樹したサンタ・バーバラ・カウンティのピノ・ノワール最古の畑で、サンタ・リタ・ヒルズを語る上で欠かすことの出来ない伝説的かつ歴史的な畑です。サンタ・リタ・ヒルズ中央南部の谷に位置し、土壌はシリカ(珪藻土や石英が固まったこの地特有の土壌)の小石が大部分を占め、非常に水はけが良い。サンディが契約するシャルドネの区画は、ピノ・ノワールと共に最初に植樹された区画。収量は非常に少なく、ギュッと凝縮し、とろりとした果汁を得ることができます。クローンはマウント・エデン。

サンフォード&ベネディクト・シャルドネは、レモンやライムの柑橘系のアタックが強いインパクトを与えます。強いミネラル分が液体の中に存在し、非常に凝縮した濃厚な酒質に仕上がっています。しかし、サンフォード&ベネディクトの葡萄を使用する他の生産者のシャルドネと比べると、やはり上品さや優しさを感じます。

ALC13,2% 生産量126ケース
輸入元定価¥8,400

From vines planted in 1971 and located just across the street from Rita’s Crown, yet harvested a full three weeks later, the 2011 Chardonnay Sanford & Benedict is an awesome Chardonnay. Crushed rock, citrus blossom, hints of lime and toasted hazelnuts all come soaring from the glass and this long, elegant beauty has fantastic detail and verve on the palate. While I would in no way call it plush, it has building richness and is a joy to drink. Drink now-2018. – Antonio Galloni, Wine Advocate #208 –

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 Sandi Pinot Noir Sta. Rita Hills
★サンディ ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ 2011 ¥5,565 WA89
 Sandi Rita’s Sanford & Benedict Vineyard Pinot Noir Sta. Rita Hills
★サンディ サンフォード&ベネディクト ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ 2011 ¥9,450 WA88

サンタ・リタ・ヒルズ・ピノ・ノワールは、サンタ・リタ・ヒルズの特徴を表す、サンディの基本となるワインです。ワインメーカーのサシはサンタ・リタ・ヒルズの特徴を「薫り高いフレーバーと凝縮した複雑な果実味を、しっかりとした酸が全体をダレずに支えている」とコメントしています。

サンタ・リタ・ヒルズ・ピノ・ノワールは、サンタ・リタ・ヒルズの伝説的かつ歴史的な畑であるサンフォード&ベネディクト・ヴィンヤードの樹齢40年の葡萄が40%使われ、残りはリタズ・クラウンとベントロックの若木から。サンディではほとんどのピノ・ノワールが全房発酵です(梗まで十分に熟したタイミングで収穫)。こうすることでより香りが華やかになり、複雑なニュアンスを取り込めると考えています。コンクリート・タンクにて発酵を行い、樽の種類、大きさ、新樽率は各畑そしてキュヴェにより別々にセレクトしています。

サンタ・リタ・ヒルズの特徴とも言える輝きのある赤い果実味があります。クランベリー、ブラックチェリーなどの様々な赤系果実味わいの中に、ハーブやスパイスを感じさせる風味が加わります。今飲んでも果実の華やかさを十分に楽しめます。

ALC13,5% 輸入元定価¥6,300

Moving onto the reds, which as a whole are even more lean and racy than the white, the 2011 Pinot  Noir Sta. Rita Hills is a pretty, lively effort that is 100% destemmed and comes mostly from younger vines. It exhibits alluring crushed blackberry and bright cherry fruit as well as hints of flowers on the nose. This is followed by a supple, rounded effort that clean, integrated acidity focusing eveything nicely. Enjoy this beauty over the coming 3-5 years. Drink now-2018. – Antonio Galloni, Wine Advocate #208 –

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サンフォード&ベネディクト・ヴィンヤードは、1971年にリチャード・サンフォード氏が植樹したサンタ・バーバラ・カウンティのピノ・ノワール最古の畑で、サンタ・リタ・ヒルズを語る上で欠かすことの出来ない伝説的かつ歴史的な畑です。サンタ・リタ・ヒルズ中央南部の谷に位置し、土壌はシリカ(珪藻土や石英が固まったこの地特有の土壌)の小石が大部分を占め、非常に水はけが良い。サンディが契約する区画は、ピノ・ノワールを最初に植樹した特に貴重な40年以上の樹齢を誇る区画。クローンはシャルドネと同じマウント・エデンで、初期の株からの挿し木です。

サンフォード&ベネディクト・ピノ・ノワールは、33%は十分に熟した梗を付けたまま 発酵。温和で優しいアタックですが、輝くような赤系果実や甘酸っぱいアロマがワインの一番芯の部分に凝縮しています。ラズベリー、カルダモン、オール・スパイスなどが幾重にも広がります。アロマが際立ったワインに仕上がりました。

ALC13,0% 生産量150ケース  
輸入元定価¥10,500

Leaner, without much texture, the 2011 Pinot Noir Sanford & Benedict Vineyard (30-40% whole cluster) had me slightly scratching my head as I loved the aromatics, yet found the wine lacking on the palate. Nevertheless, it has thrilling aromas of juicy berries, crushed flower, rose garden and spice flowing to a light-bodied effort carries juicy acidity and building richness. It will be interesting to see where this goes, but a smidge more texture and depth on the palate would go a long way here. Drink now-2018.  – Antonio Galloni, Wine Advocate #208 –

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《 DOMAINE DE LA COTE ドメーヌ・ド・ラ・コート 》

ドメーヌ・ド・ラ・コート」は、サンタ・リタ・ヒルズAVAの一番海に近い西の端、標高250mの丘の上に点在する6ヶ所の畑から造られるワインで、ピノ・ノワールに特化したブランドです。

この畑は、ブルゴーニュのコント・ラフォンがオレゴンで造る「イブニング・ランド・ヴィンヤーズ」が所有していましたが、2012年より交渉が始まり、2013年初めには、マイケル・ミーナ・グループのワイン・ディレクターのラジャ・パーと、サンディでもワインメーカーを務め、2007年よりこの畑に携わりワインを造っていたサシ・ムーアマン、投資家のマーク・スティーブンソンの3人が共同で購入し、ドメーヌを立ち上げました。

畑は、6つの区画「ラ・コート」「ブルームス・フィールド」「セイレーンズ・コール」「メモリアス」「クロ・ジュリエット」と、サンタ・リタ・ヒルズAVA区分の畑からなります。サンタ・イネズ川の川底から200m急峻に切り立った丘の上にあり、海まで約10kmとAVAの中では一番海に近いため涼しく、風も強いが、畑は斜面南東を向いているため強風には直接当たらない位置です。薄い粘土質の表土の下は真っ白です。2千5百万年前は海の底にあった土壌が隆起、圧迫、堆積、経年変化した複雑な土壌で、特に2つの特筆すべき土壌から成ります。1つはシリシャス(シレックス)で、結晶化したシリカ土壌で、石英や玄武岩を含む土壌です。もう1つはダイアトメイシャス(ダイアトム)で、海底に堆積した植物性プランクトンの化石、珪藻土の土壌です。

畑は、2007年のまだイブニング・ランド所有時代にサシ・ムーアマンとクリス・キング(現ヴィンヤード・マネージャー)が、カリフォルニアの代表的優秀なクローン(マウント・エデン、スワン、カレラ)と少しのブルゴーニュ・クローンを植樹しました。この地区では前例のないほどの密植で、1エーカー4,000~7,000本、1ヘクタールに換算すると1万本から1万8千本です(あのロマネ・コンティが1万本と言われています)。畑は有機栽培で、ワイン造りは「なにも足さず、なにも引かない」をモットーにしています。

ラジャ・パーが惚れ込んだサンタ・リタ・ヒルズのこの白亜の土壌は、ミネラル感溢れるシャルドネ&妖艶なピノ・ノワールが造られる可能性を秘めた約束された土地、まさにプロミス・ランドです。偉大なブルゴーニュのグランクリュやカリフォルニアを代表するカレラのジェンセンなどのように近い将来この畑もその個性が認知されるのは間違いありません。(ボトルの雰囲気が偉大なブルゴーニュを彷彿させる感じがあります・・・)

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 Domaine de la Cote Pinot Noir Sta. Rita Hills
★ドメーヌ・ド・ラ・コート ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ 2011 ¥6,615 WA90 数量限定品
 Domaine de la Cote La Cote Vineyard Pinot Noir Sta. Rita Hills
★ドメーヌ・ド・ラ・コート ラ・コート ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ 2011 ¥13,440 WA93 数量限定品

2011年は非常に涼しい年。春の訪れは遅く、霜も降りたため、結実は通常の半分となる。夏も涼しく、べレゾン(色付き)は8月中まで遅延したが、9月の好天が幸いし、ピノ・ノワールにとって完璧な熟度と秀逸な酸を保った収穫が9月初めから中旬にかけて行われました。ちなみに葡萄育成期間中27℃を超える日は2日間しかなかったとのこと。

サンタ・リタ・ヒルズ・ピノ・ノワールは、16haの自社畑の6つの区画の葡萄から。50%除梗、50%全房発酵。低い低温マセラシオンの後14日から18日間かけて発酵。毎日ポンピング・オーバー(液循環)を行い、発酵最盛期はパンチ・ダウン(櫂入れ)も行う。約20ヶ月の樽熟成(15%新樽)。ノン・フィルター、人工的な清澄なしに瓶詰め。

ヴィンテージを良く反映し、明るく鮮やかな淡い色合いを示す。表情豊かな可憐な花のようなアロマが広がり、ピノ・ノワールの持つ特性を良く表し、ピュアでデリケートな旨味とテロワールを反映した複雑味がエレガントな酸と良く調和している。笑顔になれるピノ・ノワールです。

ALC12,5% 生産量620ケース
輸入元定価¥7,350

A beautiful effort that was fermented with 50% whole cluster, the 2011 Pinot Noir Estate spent 16 months in 20-30% new barrels. Deep, rich and laced with violets, crushed stone and smoke, grounded by a core of sweet berry fruit, this medium-bodied, lightly textured wine has superb purity and an overriding sense of elegance and grace. It should evolve gracefully through 2021. Drink 2015-2021+. – Antonio Galloni, Wine Advocate #208 –

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ラ・コート・ピノ・ノワールは、自社畑の6つの区画の1つ、ラ・コート(3,8ha)から。クローンはカレラ、スワンと、ブルゴーニュのクローンに区画分けされている。上部斜面の特に砕けた頁岩が多い区画から選別される(下部はサンタ・リタ・ヒルズにブレンドされる)。畑は南東を向き、海からの冷たい西風に直接さらされないため、自社畑の中でも一番最初に収穫されるが、粒も梗も十分に熟成する。ドメーヌ・ド・ラ・コートのテロワールと造りたいワインを一番に表現してくれる畑とのこと。

100%全房発酵。短い低温マセラシオンの後、14日から18日間かけて発酵。毎日ポンピング・オーバーを行ない、発酵最盛期にはパンチ・ダウンも行う。約24ヶ月の樽熟成(20%新樽)。ノン・フィルター、人工的な清澄なしに瓶詰め。

エステートのトップ・キュベとなるこのワインは、緊張感のあるミネラル感と生き生きとして切れ上がった酸を持ちます。ゴージャスなアロマが香り立ち、奥に秘めたしたたかなパワーは測り知れない。20年後に飲んでみたいと思わせるワインです。偉大なブルゴーニュを彷彿させる雰囲気があります。

ALC12,5% 生産量99ケース
輸入元定価¥14,700

The top wine of the estate, and offering up thrilling complexity that’s paired with vibrant, energetic fruit. The 2011 Pinot Noir La Cote oozes dark ruby fruit, gunpowder and liquid flower-like aromas and flavors. Showing a slightly darker slant to its fruit, it still has an overall pretty profile with a vibrant spine of acidity. Give it a few years and enjoy it through 2026. Drink 2016-2026. – Antonio Galloni, Wine Advocate #208 –

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《 LIOCO リオコ 》

そして、「サンディ」のラジャ・パー氏と共に来日したのが「リオコ」のマット・リクライダー氏です。

リオコ」のマット・リクライダーは、アメリカへのイタリアワイン、ブルゴーニュワインのインポーターとして手腕をふるった方です。マットはスパゴ・ビバリーヒルズのワイン支配人ケヴィン・オコナーと出会います。ケヴィンは、サンタ・バーバラのセス・クニンの元で栽培、収穫を体験。またカルト的人気を持つブリュワー・クリフトンのスティーブ・クリフトンに樽を使わないワインを依頼し、スパゴで供出していました。

「カリフォルニアでは本当の意味でテロワールを表現したワインを造ることができるだろうか?」と長年議論を戦わせてきたマットとケヴィン。ピュアでバランスのとれたワインを造ること。そして各テロワールを表現し、食事とともに楽しめ、食事を引き立てるワインを造ること。そういうワイン造りを目指し、2人は2005年「リオコ」を創業しました。リオコの名前は2人の苗字(Matt Licklider,Kevin Oconnor)から来ています。

「素晴らしいワインは造られるのではなく育つもの(ワインは畑から)。ゆえに栽培期間に最大の努力が必要。」「土の語りをワインで聞く。テロワールの個性を十分に反映させたワイン造りをする。」「濃さや強さではなく、品とバランスが大切。そして素直な美味しさと分かりやすさが重要。」リオコのワインの特徴をこうマットは語ります。エステート畑は所有せず、現在約20のオーガニックまたはバイオダイナミックの栽培農家と契約しています。メンドシーノ、ソノマ、サンタ・クルーズの葡萄から、テロワールの個性を十分に反映させたワインを造り出しています。

- California makes two distinct styles of wine: one, Big & Bold; the other, Balanced & Complex. -

帰国後マットさんからメールを頂戴しました。最後にこんなメッセージがありました。マットさんは2度目の来日でした。最初の来日はなんと36年前の子供の時です。再び日本に来られたことを非常に喜んでいました。そして2015年に日本でIPOBを開催しようとラジャさんと話し合っているそうです。

 LIOCO Chardonnay Russian River Valley
★リオコ シャルドネ ルシアン・リヴァー・ヴァレー 2011 ¥4,830

ルシアン・リヴァー・ヴァレー・シャルドネは、味の力強さではなく、この地の個性とも言える、味わいの複雑性や厚みを表現したワインです。葡萄はルシアン・リヴァー・ヴァレーのいくつかの自然派の栽培農家から。この地の土壌はゴールド・リッジと言われる、柔らかい砂と堆積物が混ざった白っぽい土壌。適度な保水性を、均等に熟すリッチな果実を育みます。クローンは96と17。

厳しい選果を行い、梗が付いたままでプレス。3分の2は数年使いの樽で、3分の1はステンレスタンクで発酵、熟成。攪拌はせず、10ヶ月熟成。自然なマロラクティック発酵が終わってから澱を沈めて瓶詰め。リオコでは創業当時から比べると数年使いの樽の使用が増えてきています。これは樽香を付けるためではなく、葡萄の個性を反映させるにはステンレスタンクより数年使いの樽のほうが良いことがあり、その隠れた個性を引き出す利点があると考えたからです。

ライムの皮、レモンの皮の内側の白い部分の風味。オレンジ・シャーベット。樽に由来しない味わいの厚みと様々な柑橘系果実の風味が混じりあい、そこにミネラルと酸が心地良く重なり合います。非常にバランスのとれた味わいで、魚介、甲殻類とは最高に相性が良さそうです。

ALC12,8% 輸入元定価¥5,460

他に、NOCO ノコというノース・コースト・シャルドネ(輸入元定価¥2,625)と、ソノマ・カウンティ・シャルドネ(輸入元定価¥3,570)が日本入荷しています。ノコはリオコのカジュアル・ブランドです。

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 LIOCO Laguna Pinot Noir Sonoma Coast
★リオコ ラグーナ ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2012 ¥5,250
 LIOCO Hirsch Vineyard Pinot Noir Sonoma Coast
★リオコ ハーシュ・ヴィンヤード ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2011 ¥8,715

ラグーナ・ピノ・ノワールの特徴は「ビター・スイート」。ソノマ・コーストでワインを造る誰もがこのニュアンスを欲しいと思っているはずです。ソノマ・コーストのいくつかの区画からヴィンテージによりセレクト。2012年はラグーナ・デ・サンタ・ローザ(町周辺に広がる、ルシアン・リヴァー・ヴァレーが長い年月をかけて形成した湿地帯)の近郊にある畑から。クローンは777とポマール。

様々な区画からの違うクローンも一緒に醸造。30%は梗を付けたまま発酵。5日間の低温マセラシオンの後、18日間アルコール発酵。強く抽出しないように、穏やかなパンチダウンとポンピング・オーバーを行う(特にここに最新の注意を払う)。15%は新樽を使い12ヶ月熟成。人工的な清澄はなし、フィルターかけをせずに瓶詰め。

甘酸っぱいチェリー、ブラックラズベリー、ザクロ、オレンジの皮の華やかで印象的なアロマ。涼しい気候で育ったピノ・ノワールらしい酸に、生き生きとしたチャーミングな果実が全体を包み込みます。華やかで優しさを持ちながらもしっかりとした酒質を主張しています。

ALC13,1% 輸入元定価¥5,775

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ハーシュ・ヴィンヤードは、かつてウイリアムズ・セリエム、キスラー、フラワーズが葡萄の供給を受けてその名を高めたソノマ・コーストの銘醸畑。現在はシドゥーリ、リトライが高評価のワインを生産しています。フォート・ロス・シー・ヴューに位置し、まさに”トゥルー・ソノマ・コースト”を代表する畑です。現在はデヴィッド・ハーシュの娘ジャスミン・ハーシュがIPOBの筆頭として精力的に活動しています。

ハーシュ・ピノ・ノワールは、クローンの違う様々な区画を別々に醸造(クローンはマウント・エデン、ポマール、ディジョン)。40%は梗を付けたまま発酵。5日間の低温マセラシオンの後、天然酵母で約21日間発酵。20%の新樽を使い15ヶ月熟成。人工的な清澄はなし、フィルターかけをせずに瓶詰め。

アメリカンチェリーではなく、日本のさくらんぼの優しい香り。ザクロ、ブラッドオレンジ。鉱物的なアロマも。非常に硬いミネラル感たっぷりですが、口当たりは非常になめらかです。ピュアな果実味とミネラルたっぷりですが、なぜか「薄旨」の味わいに仕上がっています。これがハーシュ・ヴィンヤードの特徴なんですね。

ALC13,1% 輸入元定価¥9,450

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ブログ【「サンディ」のラジャさんと「リオコ」のマットさんが来日!】(1月29日)

マットさん(左)とラジャさん(右)と一緒に・・・ CIMG1321

こちらもどうぞ・・・

In Pursuit of Balance の発起人の1人であるジャスミン・ハーシュのハーシュ・ヴィンヤーズです。アメリカのワイン専門誌ワイン・エンスージアスト誌が「アメリカにグラン・クリュ畑があるとすればどの畑か」という特集で選ばれた畑は、ハーシュ Hirsh「アレン Allen」「ピゾーニ Pisoni」「ゲーリーズ Garys’「シェア Shea」の5つの畑でした。

 Hirsch Vineyards Chardonnay Sonoma Coast
★ハーシュ エステート シャルドネ ソノマ・コースト 2008 ¥6,825 1本
Hirsch Vineyards Chardonnay Sonoma Coast
★ハーシュ エステート シャルドネ ソノマ・コースト 2010 ¥7,350 WA92
 Hirsch Vineyards Reserve Estate Pinot Noir Sonoma Coast
★ハーシュ リザーブ エステート ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2009 ¥13,230 WA93 残少

 Siduri Hirsch Vineyard Pinot Noir Sonoma Coast
★シドゥーリ ハーシュ・ヴィンヤード ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2007 ¥6,825 2本
 Littorai Hirsch Vineyard Pinot Noir Sonoma Coast
★リトライ ハーシュ・ヴィンヤード ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2011 ¥9,450 数量限定品

ハーシュのシャルドネの初ヴィンテージは2006年です。ワイン&スピリッツ誌でいきなり94点を獲得し、その年のトップ100ワインに選ばれました。そして、初リリースとなるリザーブ・エステート・ピノ・ノワールです。ハーシュの持つ畑の中でも最も古く最も優れたブロックの葡萄から造られたワインの中で、最も優れた樽をブレンドして造られました。

そしてやはりIPOBに所属する2つの生産者のハーシュは・・・

ピノ・ノワールだけを生産する「シドゥーリ」のハーシュも非常に希少で、わずか2樽だけ生産です。100%フレンチオーク(77%新樽)で熟成。非常に濃縮した果実味ながら清涼感のある味わいを醸し出しています。アメリカ人として初めてブルゴーニュで醸造家兼ヴィンヤード・マネージャーとして活躍したテッド・レモンが立ち上げた「リトライ」。優れたシャルドネとピノ・ノワールは葡萄が完熟できる限界の冷涼な海岸線(リトライ)で育つと信じ、オーガニックやバイオダイナミックを実践しています。ブルゴーニュ好きもうなずく味わいです。

【私パーカー信者ではありませんが・・・ちょっと気になるワインです・・・】(1月21日配信)

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さらにこちらもどうぞ・・・

In Pursuit of Balance の中での横綱格の1人がフレンチ・ランドリーでハイリー・レコメンデッドに選ばれた「コブ COBB」です。そして大関格とも言えるのが「クッチ Kutch」です。

 Cobb Coastlands Vineyard Pinot Noir Sonoma Coast
★コブ コーストランズ ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2008 ¥10,815 IWC92(+) 1本
 Cobb Joy Road Vineyard Pinot Noir Sonoma Coast
★コブ ジョイ・ロード ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2008 ¥11,235 IWC92 1本

フラワーズでワインメーカーを務め、一時期低迷していたフラワーズを不動の位置に引き戻したのが「コブ」のロス・コブです。あのフレンチ・ランドリーのハイリー・レコメンデッド Highly Recommended にも選ばれている大注目のワインです。コブの自社畑コーストランズはサンフランシスコ・クロニクル誌にてトップ100ワインに選出。

 Kutch Pinot Noir Sonoma Coast
★クッチ ピノ・ノワール ソノマ・コースト 2011 ¥5,565 2本
 Kutch Savoy Vineyard Pinot Noir Anderson Valley
★クッチ サヴォイ・ヴィンヤード ピノ・ノワール アンダーソン・ヴァレー 2010 ¥6,615 1本

クッチ」のジェイミー・クッチもニューヨークの有名投資銀行のディーラーでした。カルト的人気を誇るコスタ・ブラウンでワイン造りを学び、コスタ・ブラウンに似たワインを造り上げましたが、すぐにアルコール度数が13%台半ばで、酸や果実味、そしてタンニンも含めバランスのとれたスタイルのワイン造りを目指すことに方向転換しました。

【カリフォルニアのピノ・ノワールは新時代へ・・・日本初入荷のクッチ、久しぶりにジョージ、そしてケスナーです・・・】(2012年9月6日配信)

コブはこちらから・・・
【恒例の年末スペシャルです! その2】(2011年12月13日配信)

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金額は全て税込価格です。クール代は送料とは別途ご請求になります。

サンタ・リタ・ヒルズの素晴らしい可能性に惚れ込んだラジャ・パー氏ですが、サンタ・リタ・ヒルズ言えば、忘れてはいけないのがこの方です・・・

グレッグ・ブリュワー氏です!

シャトー・イガイ・タカハのシャルドネ、ピノ・ノワールのリリースに伴い、先週来日されていました・・・

ブログ【グレッグ・ブリュワー氏とお会いしてきました】(2月20日)

【来たぁ~!シャトー・イガイ・タカハ「園」「風音」「鼓動」のピノ・ノワールです!】(2月13日配信)

イガイ・タカハ ピノ

ということで、こちらもどうぞ・・・

 Melville Estate Pinot Noir Sta. Rita Hills
★メルヴィル エステート ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ 2009 ¥5,040 残少

 Brewer-Clifton Pinot Noir Sta. Rita Hills
★ブリュワー・クリフトン ピノ・ノワール サンタ・リタ・ヒルズ 2011 ¥5,565
 Brewer-Clifton Chardonnay Sta. Rita Hills
★ブリュワー・クリフトン シャルドネ サンタ・リタ・ヒルズ 2010 ¥4,620

2001年にAVAに認可されたサンタ・リタ・ヒルズ。この認可に多大な貢献をしたのが「メルヴィル」のオーナー、ロン・メルヴィルです。高品質なピノ・ノワールとシャルドネを生産するためにソノマからサンタ・バーバラに移り住みました。グレッグ・ブリュワーがワインメーカーを務めます。

グレッグ・ブリュワースティーブ・クリフトンが造り出すのが「ブリュワー・クリフトン」。サンタ・リタ・ヒルズのシングル・ヴィンヤードに特化した極上のワインです。1996年がファースト・ヴィンテージです。

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この内容は、アドレスを頂戴した方にHP公開前にメールでお送りしています・ゆえにHP公開時にはすでに売切れのワインもございます。【チアーズ!カリフォルニアワイン】は、美味しいカリフォルニアワインをお送りしています。