強い抽出を感じさせない、なにかほっとさせられる味わいなのです・・・メリーヴェール・ファミリー・オブ・ワインズ

いつもお世話になります。例によって入荷の限られたワインですので、またまた早い者勝ち販売になってしまい申し訳ありません。(2024年4月30日配信

メリーヴェールから統括ワインメーカーが初来日しました・・・

強い抽出を感じさせない、なにかほっとさせられる味わいなのです・・・

《 MERRYVALE FAMILY OF WINES メリーヴェール 》

その起源は禁酒法廃止直後に遡る、古い歴史を持つ「メリーヴェール」です。

メリーヴェール・ヴィンヤーズは少し長いお話が必要です。これはナパ・ヴァレーの歴史の1つでもあります。1933年ジャック・リオダが Sunnyhill Winery を設立。すぐにサニー・セントヘレナ Sunny St.Helena Wineryと改名。禁酒法廃止後ナパ・ヴァレーに最初に建設されたワイナリーです。1937年にロバート&ピーター・モンダビの父であるセザール・モンダビがサニー・セントヘレナ・ワイナリーの共同オーナーとして参加しました。ロバートとピーターの2人のワインメイキングのキャリアはここから始まりました。(サニー・セントヘレナ・ワイナリーはワイン協会のメンバーであり、ロバート・モンダビはここでナパ伝説のワイナリー「イングルヌック」の伝説的ワインメーカーのジョン・ダニエルと出会い多くの影響を受けました。)

その後サニー・セントヘレナ・ワイナリーは何人かの手に渡りましたが、1986年ビル・ハーランがサニー・セントヘレナ・ワイナリーを買収。ビル・ハーラン、ビルの不動産事業のパートナーのピーター・ストッカー、ジョン・モンゴメリー、そしてロビン・ダニエル(ジョン・ダニエルの娘で、元ドミナスの共同オーナー、現レイル・ヴィンヤーズのオーナー)と「Merryvale メリーヴェール・ヴィンヤーズ」を立ち上げました。ビル・ハーランがメリーヴェールを立ち上げた理由の1つはハーラン・エステートを立ち上げるための準備学習でした。土地を捜し土壌を調査し、畑を捜し葡萄を調査するためでした。またビル・ハーランはこの時にミシェル・ロランと出会いました。ワイナリー買収は1986年ですが、ビル・ハーランは1983年からメリーヴェールのブランドでワインを造り出しました。メリーヴェールの名前は、ビル・ハーランの不動産事業の会社パシフィック・ユニオン・ランド・カンパニーが当時入居していた、サンフランシスコの歴史的な建物 Gas Light Building で営業していた「メリーヴェール・アンティーク」に由来します。このオフィスのことをメリーヴェールと呼んでいたそうです。

メリーヴェールの初代ワインメーカーはリック・フォーマン(現フォーマンのオーナー)。ジェイソン・パルメイヤーも初期のメリーヴェールでキャリアを積みました。1988年ボブ・レヴィ(ハーラン及びボンドの醸造ディレクター)がメリーヴェールの醸造ディレクターに就任。後にメリーヴェールのトップキュヴェとして誕生するのが Profile プロファイルというカベルネ・ソーヴィニヨン主体のレッドブレンドワインですが、このワインに使われたのが Melbury メルバリーVecina ヴァシィーナの2つの畑の葡萄です。メリーヴェール時代に出会ったこの2つの畑は後にボンドのプロジェクトに受け継がれました。1991年スイス出身の実業家のジャック・シュラッターがパートナーとして参加。その後(1996年に)全ての株式を取得し単独オーナーとなりました。ジャック・シュラッターは自社畑の取得に乗り出し、1996年にセントヘレナ東の丘陵地に畑を購入。デビッド・エイブリューの管理の元ミシェル・ロランとボブ・レヴィ―も加わり畑を一から改植しました。Profile Estate Vineyard プロファイル・エステート・ヴィンヤードの誕生です。また2003年にはカーネロスの歴史ある畑 Stanly Ranch スタンリー・ランチ・ヴィンヤード(1872年植樹)を取得しました。現在メリーヴェールは息子ルネ・シュラッターが全てを統括しています。現在メリーヴェールは、Merryvale メリーヴェールProfile Collection プロファイル、Starmont スターモント(セカンドワイン)、Forward Kidd フォワード・キッド(レッドブレンドワイン)、の4つのブランドを所有します。

 メリーヴェール

メリーヴェール・ファミリー・オブ・ワインズ(メリーヴェール・ヴィンヤーズ)から統括ワインメーカーのジェフ・クロード氏が初来日しました。ワイナリー関係者の来日は超超久しぶりです。当店では1990年代中頃から2000年代初頭まで販売しておりましたが、その後日本市場から消えてしまい。そして3年前に復活となりました。メリーヴェールのワインはナパらしい味わいを持ちながらもなにかほっとさせられる味わいなのです。

 Merryvale Vineyards Chardonnay Carneros Napa Valley 2020
★メリーヴェール シャルドネ カーネロス ナパ・ヴァレー 2020 ¥7,370

メリーヴェールは、ナパ・ヴァレーの畑に拘り、ナパ・ヴァレーが生み出す品種の個性を最大限に引き出すことを使命としています。ワイナリーはハイウェイ29号線でセントヘレナに入るとまもなくして右側に。ワインメイキングはハーラン、ボンド、プロモントリーでキャリアを積んだアンドリュー・ライトが担当しましたが、今年メリーヴェールを卒業しました。

カーネロス・シャルドネは、自社畑スタンリー・ランチ・ヴィンヤードといくつかのカーネロスの畑から。スタンリー・ランチ・ヴィンヤードは1872年にジョン・スタンリー判事によって作られた、カーネロスでは歴史ある畑です。2003年にメリーヴェール・ヴィンヤーズが取得。15haのうち9haがシャルドネです(トップキュヴェのプロファイルのシャルドネはこの畑の特別な区画から造られます)。2020年カーネロス・シャルドネは100%自社畑スタンリー・ランチ・ヴィンヤードからの100%シャルドネ。全房プレス。野生酵母により100%樽発酵。100%マロラクティック発酵。フレンチオーク(30%新樽)にて10ヶ月熟成。2020年は大きな山火事が合った年ですが、春から夏にかけては穏やかな気候で、葡萄はゆっくりと熟しピュアな味わいになりました。柑橘系果実のアロマ。少しのトーストのニュアンス。香ばしい塩味も。樽の風味は前面に出ず、リッチですが自然な酸が全体を包み込みます。穏やかで上品なシャルドネです。

100%シャルドネ
フレンチオーク(30%新樽)にて10ヶ月熟成
ALC14,2%
輸入元定価¥8,140(税抜¥7,400)

週末1046-1

 Merryvale Vineyards Merlot Napa Valley 2022
★メリーヴェール メルロー ナパ・ヴァレー 2022 ¥9,460

メリーヴェールは、ナパ・ヴァレーの畑に拘り、ナパ・ヴァレーが生み出す品種の個性を最大限に引き出すことを使命としています。ワイナリーはハイウェイ29号線でセントヘレナに入るとまもなくして右側に。ワインメイキングはハーラン、ボンド、プロモントリーでキャリアを積んだアンドリュー・ライトが担当しましたが、今年メリーヴェールを卒業しました。

ナパ・ヴァレー・メルローは選び抜かれた契約畑の葡萄から。ロング・メドウ・ランチ・ラザフォード・ヴィンヤード(ラザフォード)、ベリーレーン・ヴィンヤード(クームスヴィル)、コリネッタ・ヴィンヤード(クームスヴィル)のブレンドで、クームスヴィルのクール・クライメットの葡萄が主体です。収穫は8月16日から始まり、9月5日のレイバー・デイの前後に猛暑日が続きましたが、その後の雨で涼しい日が戻り、葡萄は十分に熟成することが出来ました。特に、レイバー・デイの前に収穫した葡萄はきりっとして活気にあふれた風味を持ちました。2022年ナパ・ヴァレー・メルローは、76%メルロー、24%カベルネ・ソーヴィニヨンです。手摘み、そして人の手による選果。それぞれの畑ごとに発酵。フレンチオーク(50%新樽)で14ヶ月熟成後にブレンド。アンフィルターそしてアンファイン。ブラックチェリー、プラムのアロマ。ふくよかで濃縮した果実味ですが、重くなく清涼感?さえ感じさせます。非常に魅力的な仕上がりで、今回テイスティングした中で一番印象に残りました。そういえば、2千年前後に販売したリザーブ・メルローが素晴らしかったのを思い出しました。

76%メルロー、24%カベルネ・ソーヴィニヨン
フレンチオーク(50%新樽)にて14ヶ月熟成
ALC14,1%
輸入元定価¥10,450(税抜¥9,500)

週末1046-2

 Merryvale Vineyards Cabernet Sauvignon Napa Valley 2017
★メリーヴェール カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー 2017 ¥12,980

メリーヴェールは、ナパ・ヴァレーの畑に拘り、ナパ・ヴァレーが生み出す品種の個性を最大限に引き出すことを使命としています。ワイナリーはハイウェイ29号線でセントヘレナに入るとまもなくして右側に。ワインメイキングはハーラン、ボンド、プロモントリーでキャリアを積んだアンドリュー・ライトが担当しましたが、今年メリーヴェールを卒業しました。

ナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニョンは選び抜かれた契約畑の葡萄から。ナパ・ヴァレーの銘醸畑の1つである Stagecoach ステージコーチ(アトラス・ピーク)、そしてハードマン、スタントンなどのセントヘレナの畑のブレンドです。2017年は豊富な雨で始まり、冬の雨のおかげで葡萄は順調に育ちました。9月初旬に暑い日が続きましたが、その後涼しくなり、数週間かけて収穫は続きました。10月6日に完了しましたが、これは2017年の山火事が始まる2日前でした。例年より低収量でしたが、品質は良いものとなりました。2017年ナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニヨンは、85%カベルネ・ソーヴィニヨン、10%カベルネ・フラン、5%メルローです。畑ごとに醸造。小さなタンクで5日間低温でキープした後天然酵母で発酵。フレンチオーク(50%新樽)で22ヶ月熟成後にブレンド。アンフィルターそしてアンファイン。ブラックチェリー、ブラックベリーのダークフルーツのアロマ。ふくよかで美しい果実味。洗練された、モダンでクラシカルなスタイルのカベルネ・ソーヴィニヨンです。

85%カベルネ・ソーヴィニヨン、10%カベルネ・フラン、5%メルロー
フレンチオーク(50%新樽)にて22ヶ月熟成
ALC14,7%
輸入元定価¥14,300(税抜¥13,000)

週末1046-3

 Merryvale Vineyards Profile Red Wine Napa Valley 2018
★メリーヴェール プロファイル レッドワイン ナパ・ヴァレー 2018 ¥34,100 JD96 WS95 お取り寄せ

メリーヴェール伝統のアイコニックワインであるプロファイルです。

ビル・ハーランはハーラン・エステート立ち上げのためにサニー・セントヘレナ・ワイナリーを購入しメリーヴェールを立ち上げました。土地を捜し畑を調査しました。1983年にプロファイル・レッドワインをリリース。このワインに使われたのが Melbury メルバリー Vecina ヴァシィーナという畑のカベルネ・ソーヴィニヨンです。ビル・ハーランお気に入りのこの2つの畑はハーラン・エステート設立後ボンドのプロジェクトに受け継がれました。

1996年にメリーヴェールの単独オーナーとなったジャック・シュラッターは自社畑の取得に乗り出しました。セントヘレナ東の丘陵地に畑を購入。デビッド・エイブリューの管理の元、ミシェル・ロランとボブ・レヴィ―も加わり畑を一から改植しました。Profile Estate Vineyard プロファイル・エステート・ヴィンヤードの誕生です。現在約10haで、フォグラインの上に位置する標高300mの場所に位置します。シルト、砂、砂利などが入り組んだ土壌で、小さなブロックに区画分けして個々に管理しています。

2018年プロファイル・レッドワインは自社畑プロファイル・エステート・ヴィンヤードからの、82%カベルネ・ソーヴィニヨン、17%カベルネ・フラン、1%プティ・ヴェルドです。2月に豊富な雨。豊富な結実。大きな熱波のなりおだやかな夏。日照時間は長く適度な暑さを維持した秋。収穫時に熟成のピークを迎えました。2018年は理想的なヴィンテージとなりました。各ブロックごとに最適なタイミングで夜間に手摘みで収穫。5日間の低温浸漬、15~21日間のマセラシオン(自然発酵)、その後樽にてマロラクティック発酵。フランス産トロンセ樽(80%新樽)で21ヶ月熟成。アンフィルターそしてアンファインにてボトリング。ブルーベリー、チョコレートのアロマ。シナモン、クローヴのニュアンス。香ばしいロースト香も。シルキーな口当たり。複雑味のある凝縮した果実味ですが、エレガンスを兼ね備えます。フルボディですが重くないのです。2千年前後のプロファイルを知る方にはちょっと別物のワインに感じられるかもしれません。凝縮感はさほど変わりませんが、とても上品な味わいのワインになったと思います。この2018年に、ジェブ・ダナックが96点を、ワイン・スペクテーター誌が95点を付けました。

オーナー一族はスイス出身。ということで、ヨーロッパ的な?風味や味わいを好んでいるそうです。今回メリーヴェールの全アイテムを試飲しましたが、ナパらしい味わいを持ちながらも、どれも強い抽出を感じさせない、なにかほっとさせられる味わいなのです。ジェフ・クロード氏のコメントに「落ち着いた風味」という言葉が何回も出てきました。

82%カベルネ・ソーヴィニヨン、17%カベルネ・フラン、1%プティ・ヴェルド
フランス産トロンセ樽(80%新樽)にて21ヶ月熟成
ALC14,5%
輸入元定価¥37,400(税抜¥34,000)

Profile Silhouette Chardonnay
Profile Napa Valley Red Wine
メリーヴェール7

プロファイルシルエット・シャルドネもお取り寄せできます。2020年ヴィンテージで販売価格は¥14,080(税込)です。シルエット・シャルドネについては下記 URL からご覧ください。

【数年前に日本市場に姿を見せたのですが・・・この度また輸入元が移行しました・・・】(2021年6月4日配信)

ブログ【ジェフ・クロード氏来日!(メリーヴェール・ファミリー・オブ・ワインズ)】(4月17日)

メリーヴェール6

金額は税込価格(含消費税10%)です。クール代は送料とは別途ご請求になります。

ゴールデンウイークは営業致します。午前11時から午後6時までです。

ですが、野暮用で日中抜け出すことがあるかもしれません。ご来店の際はご連絡いただけると助かります。

夜は近場でフラフラしております(苦笑)。夜はお気軽にお声をおかけください(再苦笑)。どうぞよろしくお願い致します。

探しものをしていたらこの本が出てきました。1999年に出版された「wine book  旅するようにワインを楽しむ アメリカ編」です。表紙がめっちゃ素敵じゃないですか(苦笑)。

wine book

この内容は、アドレスを頂戴した方にHP公開前にメールでお送りしています。ゆえにHP公開時にはすでに売切れのワインもございます。【チアーズ!カリフォルニアワイン】は、美味しいカリフォルニアワインをお送りしています。