久しぶりにダグさんとご対面!(シェイファー)

今やカリフォルニアを代表するワイナリーの1つとなった「シェイファー・ヴィンヤーズ」の当主ダグ・シェイファー氏が来日しました。輸入元主催のセミナーに参加しました。

実は、ダグ・シェイファー氏の父親で、シェイファー・ヴィンヤーズの創業者であるジョン・シェイファー氏が今年3月にお亡くなりになりました。ダグ・シェイファー氏は4月来日の予定でしたが、延期しての今回来日となりました。ダグ・シェイファー氏から父親ジョン・シェイファー氏について、そしてシェイファー・ヴィンヤーズについてお話がありました。

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ジョン・シェイファーがシカゴでのキャリア(出版業)を離れ、第2の人生を求めてカリフォルニア、ナパ・ヴァレーにやって来たのが1972年です。スタッグス・リープ地区の80haに及ぶ土地を購入したジョン・シェイファーは、1920年代にその地に作られた葡萄畑を復活させ、1978年に初めてのカベルネ・ソーヴィニヨンを1,000ケース造りました。

ジョン・シェイファーは全くのビジネスマンで、ワインにも全く興味はなかったとのこと。ナパ・ヴァレーのワインが注目され出し、ナパ・ヴァレーの将来に期待したようです。ワイン造りなど全く知らなかったジョン・シェイファーはワイン造りの本を片っ端から読むことから始めました。その後醸造を学んだ長男のダグ・シェイファーがシェイファー・ヴィンヤーズに参加、そしてダグ・シェイファーと同級生だった、現在敏腕ワインメーカーとして腕を振るイライアス・フェルナンデスが参加しました。(以後この3人のコンビがシェイファーを不動の位置に押し上げます。特に、ダグ・シェイファーとイライアス・フェルナンデスは多くの失敗を重ね試行錯誤し苦難を乗り越えワイナリーを改革しました。)

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シェイファーのフラッグシップワインであるヒルサイド・セレクト・カベルネ・ソーヴィニョンは、過去幾度とロバート・パーカーより100点満点にあと一歩という99点を獲得していましたが、2002年ヴィンテージで遂に100点満点を獲得しました。その後2010年、2012年ヴィンテージでも100点を獲得しました。また、2012年にはリレントレス(シラー)がワイン・オブ・ザ・イヤー(ワイン・スペクテーター誌)を獲得しました。今やナパを、いえいえ、カリフォルニアを代表するワイナリーの1つとなったシェイファーです。

シェイファーが実践するのはサスティナブル(環境保全型)なワイン造りです。しかも最先端のサスティナブルを実践しています。栽培や醸造では最新のハイテク設備を導入しています。100%ワイナリーの電力をを補えるソーラー・システム、葡萄樹に不必要に水分を与えない灌漑システム、高性能カメラが不必要な茎や不適切な葡萄を検査排除する徐梗破砕機、現場にいなくても温度調整を遠隔操作できる発酵タンク、イタリア製の最新鋭の瓶詰め機、雑菌を抑える貯蔵庫の空気清浄機などなどです。かと思いきや、葡萄畑はいちめんカバークロップに覆われ、そのカバークロップの処分には700頭の羊が飼い出されます。また葡萄畑を荒らすモグラなどの駆除のために、フクロウやタカの巣箱を畑に設置しています。最新のハイテク設備を使うからイイというわけではありませんが、全ては  ”美味しいワインを造るために” とのこと。その効果ははっきりとワインの味わいに表れていると思います。シェイファーだからこそできるワイン造りだと思います。最新のハイテク設備についてダグさんは「凄いよ。超かっこいいよ。」と興奮してました(笑)。

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テイスティングはこちらです・・・(価格は輸入元税抜定価です・・・)

 Red Shoulder Ranch Chardonnay Carneros 2017
★レッド・ショルダー・ランチ シャルドネ カーネロス 2017 ¥9,200
 TD-9 Red Wine Napa Valley 2016
★TD-9 レッドワイン ナパ・ヴァレー 2016 ¥9,900 WA94
 One Point Five Cabernet Sauvignon Napa Valley 2016
★ワン・ポイント・ファイブ カベルネ・ソーヴィニョン ナパ・ヴァレー 2016 ¥15,800 WA95
 Relentless Red Wine Napa Valley 2015
★リレントレス レッドワイン ナパ・ヴァレー 2015 ¥16,800 WA95+ WS93
 Hillside Select Cabernet Sauvignon Stag’s Leap Napa Valley 2014
★ヒルサイド・セレクト カベルネ・ソーヴィニョン スタッグス・リープ ナパ・ヴァレー 2014 ¥48,000 WA98+ WS93
 Hillside Select Cabernet Sauvignon Stag’s Leap Napa Valley 2009
★ヒルサイド・セレクト カベルネ・ソーヴィニョン スタッグス・リープ ナパ・ヴァレー 2009 参考品
 Hillside Select Cabernet Sauvignon Stag’s Leap Napa Valley 2000
★ヒルサイド・セレクト カベルネ・ソーヴィニョン スタッグス・リープ ナパ・ヴァレー 2000 参考品

「勝手にどんどん試飲して!」とダグさん。ダグさんらしいです(笑)。シェイファー唯一の白はレッド・ショルダー・ランチ・シャルドネです。ワイナリーの南、カーネロスの自社畑から。マロラクティック発酵を行わないことでシャープな酸味が存在します。ゆえにリッチなトロピカル風味と十分なミネラル感がありながらもバランスのとれたスタイルになっています。100%シャルドネ。全房で樽発酵。75%フレンチオーク(100%新樽)、25%ステンレスバレルにて14ヶ月熟成。2015年に誕生した TD-9 です。このワインの誕生で、残念ですがシェイファーの人気アイテムだったナパ・ヴァレー・メルローは生産を止めました。TD-9 はジョン・シェイファーが使用していたトラクターの名前です。ジョン・シェイファーの毎日の乗り物は通勤電車(シカゴ)からトラクター(ナパ・ヴァレー)に変わりました。父ジョンの苦悩の半生を振り返り、その原点となった TD-9 の名を新しいキュヴェに捧げました。プラム、ブラックチェリーのアロマ。華やかで複雑味のある風味が口中に広がります。58%メルロー、26%カベルネ・ソーヴィニョン、16%マルベックで、フレンチオーク(100%新樽)にて20ヶ月熟成。そして2004年に誕生したワン・ポイント・ファイブ・カベルネ・ソーヴィニョンです。ワン・ポイント・ファイブは、父ジョンと息子ダグの歴史を表しています。1世代と0,5世代ということですね。以前のナパ・ヴァレー・カベルネ・ソーヴィニョンと違い、ほぼエステートの葡萄から造られます。フラッグシップワインのヒルサイド・セレクトのシスターラベルと言っても良いと思います。カシス、ブルーベリーのアロマ。濃縮した果実味は非常にリッチでシームレスです。100%カベルネ・ソーヴィニョンで、フレンチオーク(100%新樽)にて20ヶ月熟成。1999年に誕生したリレントレスです。2002年にワイナリーを訪問した時にちょうどファーストヴィンテージがリリースされた思い出のあるワインです。「慈悲深い」「容赦ない」という意味ですが、ワインメーカーのイライアス・フェルナンデスのことを意味しているとか。2012年ワイン・スペクテーター誌が選ぶ年間トップ100ワインの第1位に輝きました(2008年ヴィンテージ)。スモークのアロマ。スパイスも。いかにもシラーというなにか肉肉しさを感じる黒系の果実味です。90%シラー、10%プティ・シラーで、フレンチオーク(100%新樽)にて30ヶ月熟成。そして最後にフラッグシップワインのヒルサイド・セレクト・カベルネ・ソーヴィニョンです。シェイファーは1982年に良質のロットからリザーブ・カベルネ・ソーヴィニョンを生産しました。翌年83年にこのリザーブワインに名前を付けました。「ヒルサイド・セレクト」です。(ちなみにロバート・パーカーは82年のリザーブワインに非常に低い点数を付けたとのことです。裏話です。)ヒルサイド・セレクト・カベルネ・ソーヴィニョンは100%カベルネ・ソーヴィニョン。その年のベストの畑のベストのバレルをブレンドして造られます。熟成はアリエ産及びトロンセ産の100%新樽にて32ヶ月熟成。さらに1年間の瓶熟成後に出荷されます。2014年はまだまだオークの香りが漂う凝縮した果実味。2009年は少し引き締まったボディになっていましたが、まだまだ果実味が残っています。2000年は熟成によるブーケが口中に華やかに広がります。今やカリフォルニアを代表するワインの1つとなったヒルサイド・セレクト・カベルネ・ソーヴィニョンです。(WA:ワイン・アドヴォケイト誌、WS:ワイン・スペクテーター誌)

(画像の女性は通訳を務めたお知り合いのカナさんです・・・笑)

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2年振りに来日したダグさんですが、私個人的には4年振りのご対面となりました。セミナー会場の青山ADVへのエスカレーターを下るとダグさんが電話してました。目と目が合いました。お互いに笑顔です(笑)。「ご無沙汰です。」「元気?」「まあまあです。」「まあまあなの。」「それよりこの度はお悔やみ申し上げます。」「ありがとう。」「お父様には2回お会いしました。東京で、そしてワイナリーで。」「ユーの家族は元気?奥さんは元気?」「はい。おかげさまで。」「それが一番だな。」「はい。ありがとうございます。」ダグさんとはいつもいつも冗談ばかりの会話でしたが、今回はなんとなくマジな会話となりました。ジョンさんはさすがダグさんの父親という感じでとてもユーモラスな方でした。そしてとてもジェントルマンな方でした。ジョンさんのお冥福をお祈り致します。そんな会話が終わると。「ダグさん、いつもの写真撮りましょうよ!」「OK!  GO! CUBS だろ!」「ジャイアンツですよ!(苦笑)」

ナパ・ヴァレーでワインを造り始めてもう40年になるというダグさん。「ワインは楽しむべきもの」と。そして「クリーンなフレーバー、クリーンなフルーツのワインを造りたい。いつ、どこで、どんなシチュエーションでも、”シェイファーのワインは安定して美味しいワインだ”、と言ってもらえるように、それだけを思ってこれからもワイン造りに励みたい。」と。親子で造り上げてきたシェイファーのワインをダグさんが今後どんなふうに磨き上げるのか、見続けたい見守り続けたいと思います。ちなみにジャイアンツのジャージに2番目にサインしたのがダグさんです(苦笑)。。。

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【パーカー100点生産者のご存じ「シェイファー」から新しいワインが誕生しました・・・】(2017年10月12日)

【ダグ・シェイファー氏来日(シェイファー)】(2015年11月12日)

2019年6月17日投稿

 

 

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