またまたベスさんが来日しました!(スポッツウッド)

ナパのマルゴー”と言われる「スポッツウッド」です。現当主ベス・ノヴァック・ミリケン女史が2年振りに来日しました。輸入元主催のセミナーに参加しました。

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it is like a New World version of Chateau Margaux.

1972年現当主のご両親ジャック&メアリー・ノヴァック夫妻はその歴史は19世紀末に遡るという石造りのワイナリーとビクトリア朝の邸宅を購入。僅か数ブロックにカベル・ネソーヴィニヨンを植えました。当時ナパのトップ・ワインメーカーであったトニー・ソーターによって1982年にエステート・カベルネ・ソーヴィニョンが誕生。以後時代や流行に流されることなく、クラシックなカベルネ・ソーヴィニョンを作り続けています。その味わいは、ナパ・ヴァレーらしい凝縮した果実味とストラクチャーを持ちますが、俗に言うカルトワインとは違いヘビーではなく、エレガントでバランスのとれた果実味で、そして口中を引き締めるほどの心地良い酸を持った味わいです(ゆえに長期熟成が可能なワインです)。カリフォルニアを感じさせない?カリフォルニアワイン。“ナパのマルゴー”と言われる理由はここにあります。

ベス・ノヴァック・ミリケン女史から家族とワイナリーの歴史についてお話がありました。敷地を購入した数年後に父ジャックは亡くなりましたが、母メアリーは敷地を手放しませんでした。最初の10年は栽培家として葡萄を育て、ダックホーンやシェイファーに葡萄を売っていました。1985年からは当時としては珍しいオーガニック栽培を始めました。また2006年からはバイオダイナミックも行っています。セントヘレナの西端に位置する邸宅とワイナリーの前に広がる自社畑は現在45エーカーです。とても美しい畑です。(スポッツウッドの詳しいお話は下記URLからどうぞ・・・)

本日はベス・ノヴァック・ミリケン女史を迎え、エスキス総支配人の若林英司氏、元ローレル・グレンのワインメーカーで現在スポッツウッドのマーケティングアドバイザーを務めるレイ・カフマン氏、そしてレイ・カフマン氏の奥様でワインジャーナリストの恵美子・カフマンさんがトークセッションに参加。スポッツウッド40年の歴史を振り返りながらテイスティングを行いました。特にフランスワインに精通している若林氏はテイスティング後に「ラフィットではない。ムートンではない。ラトゥールではない。この力強さとしなやかさはやはりマルゴーですね。」とコメントしました。元々エステート・カベルネ・ソーヴィニョンは高い評価を得ていましたが、2010年ヴィンテージで初のパーカー100点を獲得。そして近年の2015年と2016年ヴィンテージは2年連続でワイン・アドヴォケイト誌で100点を獲得しました

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テイスティングはこちらです・・・(価格は輸入元税抜上代価格です・・・)

Spottswoode Sauvignon Blanc Napa County/Sonoma County 2018
★ソーヴィニヨン・ブラン ナパ・カウンティ / ソノマ・カウンティ 2018 ¥6,500
Spottswoode Lyndenhurst Cabernet Sauvignon Napa Valley 2016
★リンデンハースト カベルネ・ソーヴィニョン ナパ・ヴァレー 2016 ¥13,000
Spottswoode Estate Cabernet Sauvignon Napa Valley 2016
★エステート カベルネ・ソーヴィニョン ナパ・ヴァレー 2016 ¥32,000
Spottswoode Estate Cabernet Sauvignon Napa Valley 2006
★エステート カベルネ・ソーヴィニョン ナパ・ヴァレー 2006 参考品
Spottswoode Estate Cabernet Sauvignon Napa Valley 1996
★エステート カベルネ・ソーヴィニョン ナパ・ヴァレー 1996 参考品
Spottswoode Estate Cabernet Sauvignon Napa Valley 1988
★エステート カベルネ・ソーヴィニョン ナパ・ヴァレー 1988 参考品

かつてはカベルネよりも生産量が少なく、「赤よりも入手困難なスポッツウッドの白」と言われたソーヴィニヨン・ブランです。カリフォルニアを代表するソーヴィニヨン・ブランの1つです。1984年から数年間は自社畑の葡萄のみで生産していたとのこと。現在はナパとソノマの葡萄をブレンド。2018年は40%ナパ、60%ソノマです。ナパは自社畑をはじめ、カーネロスのハイド、アトラスピークのステージコーチなどの一流畑の葡萄を使用。ソノマは標高の高い畑の葡萄を使用(酸が豊か)。100%ソーヴィニヨン・ブラン。醸造は、ステンレススチールバレル、コンクリートタンク、セラミックタンク、フレンチオークなどで行います。シトラスやライムの柑橘系のアロマ。ドライハーブも。アロマティックな果実味とクリスプな酸。エレガントですがストラクチャーもあります。2002年がファーストヴィンテージとなる、セカンドワイン的存在のリンデンハースト・カベルネ・ソーヴィニョンです。リンデンハーストは、20世紀初頭にこの敷地を所有していた所有者がこの地に付けた名前に由来します。葡萄は約50%は自社畑から、約50%は契約畑から。チェリーやプラムのアロマ。ミントやシダーのドライハーブのアロマも。重くなく華やかな果実味。優しいタンニン。口中を引き締めるしっかりとした酸。エレガントでチャーミングです。和食と相性が良いかなと。2016年は、81%カベルネ・ソーヴィニョン、7%プティ・ヴェルド、6%メルロー、5%カベルネ・フラン、1%マルベックで、フレンチオーク(38%新樽)にて20ヶ月熟成。“ナパのマルゴー”と言われるエステート・カベルネ・ソーヴィニョンです。スポッツウッドの名前は、ノヴァック家が所有する前にこの敷地を所有していたスポッツ家にちなんで名付けられました。2016年はワイン・アドヴォケイト誌(WA:リサ・ペロッティ・ブラウン女史)で100点獲得。濃厚なルビー色。ブルーベリー、ブラックベリー、カシスのアロマ。凝縮した果実味ですが、非常に上品な果実味です。パワーありますが美しさを持つ果実味。甘く?なめらかなタンニン。ストラクチャーあります。85%カベルネ・ソーヴィニョン、9%カベルネ・フラン、6%プティ・ヴェルドで、フレンチオーク(60%新樽)で20ヶ月熟成。生産量は約3,800ケースです。2006年(WA96)は、まだまだ濃厚なアロマと濃厚な果実味を持ちます。しなやかですがまだまだ力強いです。赤黒系果実のアロマ。そして土や濡れた下草のニュアンスも。1996年(WA90+)は、こちらもまだ綺麗な果実味が残っています(通年通して平均した気温の影響か)。メントールのアロマ。そして果実味の後ろにハーブのニュアンス。綺麗に熟成しています。1988年(WA84)は、フィロキセラの被害に遭う前の樹(ベスさんのお父さんが植えた)の葡萄から。少しオレンジが見える色合い。甘味の消えたドライな果実味。口の中でとろけるようなタンニン。しっかりとした酸と共に綺麗な果実の風味が口中に広がります。やはりエステート・カベルネ・ソーヴィニョンはエネルギーのあるストラクチャーのある味わいですが、バランスのとれたエレガントでチャーミングな味わいです。(若林氏はスポッツウッドの香りの中に微妙に還元臭的な香りが感じられるとコメントしましたが、これは悪い意味ではなく、オーガニックやバイオダイナミックに起因するもので、そのようなワインに感じられる香りの1つでしょうとコメントしました。)

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2002年にスポッツウッド訪問。以降ベスさんとは3度のご対面(2014年にサインを頂戴しました)。例のジャージを取り出すとベスさんはまたまた大笑いでした。スポッツウッドをはじめナパのいくつかのワイナリーを訪問する際にお世話になったのがレイさんと恵美子さん。もう長いお付き合いです。レイさんと恵美子さんとも久しぶりのご対面。4人で不甲斐ない今年のジャイアンツの話で盛り上がりました(笑えない)。チーム・スポッツウッドで恒例の撮影です(笑)。

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【カレラのジョシュさん、スポッツウッドのベスさんが来日!】(2017年6月22日)

【2010年で遂にパーカー100点を獲得した「スポッツウッド」です・・・】(2016年10月6日)

スポッツウッドの歴史はこちらから・・・

【パーカー100点獲得!(追記) スペシャル・プライスです!このワインがこの価格ってありえません!】(2013年10月23日)

 

 

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