フィリップ・メルカ氏来日!(メルカ・ワインズ)

初来日です!初のご対面です(興奮)!あの世界のミシェル・ロランと並んで、ナパ・ヴァレーのカルトワインのコンサルタントとして超スーパースター級の人気と実力を持つフィリップ・メルカです!本日輸入元主催のセミナーに参加してきました。

ボルドーで生まれ育ったフィリップ・メルカはボルドー大学で地質学を習得。大学最後の年に取ったワイン・コースでワインに対して猛烈に好奇心を駆り立てられ、再びボルドー大学で栽培学と醸造学を修めました。1991年フィリップは初めてカリフォルニア、ナパ・ヴァレーを訪れ、「ドミナス」でワイン造りを学びました。その後オーストラリア、イタリアを経て、スランスに戻り、「JPムエックス」でさらに経験を重ねました。「シャトー・オーブリオン」「シュヴァル・ブラン」「ペトリュス」でも醸造に携わっています。

1994年再びナパに戻ったフィリップは、ナパ伝説のワイナリー「イングルヌック」の血を受け継ぐ「レイル」のワインメーカーに就任しました。「シーヴィー」「コンスタント」「マーストン」「クインテッサ」「ヴィンヤード29」などでもコンサルタントを務め、その名を高めました。2002年あのヘレン・ターリーの後継者として「ブライアント・ファミリー」とワインメーカーとして契約を結び大きな話題を呼びました。また「ハンドレッド・エーカー」でもワインメーカーを務め、2007年アーク・ヴィンヤード・カベルネでパーカー100点を獲得。「ダナ」でも2007年ロータス・ヴィンヤード・カベルネでパーカー100点を獲得しています。現在約20のワイナリーのコンサルタントをしています。

1996年フィリップはやはり醸造家としてリッジなどで活躍していたアメリカ人で妻チェリーと「メルカ・ワインズ」を立ち上げました。現在はナイツ・ヴァレーの自社畑と、ナパ・ヴァレーやパソ・ロブレスの選び抜いた畑の葡萄からワインを造り出しています。「葡萄はテロワールを語る(フィリップ・メルカ)」と言うように、畑の個性を表したワイン造りを目指しています。エチケットにはフィリップの目が非常に印象的に使われており、彼の情熱とワイン造りの信念が彼の目を通して垣間見えることを表しています(2007年から現在のラベルに変りました)。

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テイスティングはこちらです・・・(価格は輸入元税抜定価です・・・)

 MEKERRA La Mekerra Vineyard Proprietary White Knights Valley 2013
★メケラ ラ・メケラ・ヴィンヤード ホワイト ナイツ・ヴァレー 2013 ¥30,000 WA92
 MEKERRA La Mekerra Vineyard Proprietary Red Knights Valley 2012
★メケラ ラ・メケラ・ヴィンヤード レッド ナイツ・ヴァレー 2012 ¥34,000 WA98
 CJ Cabernet Sauvignon Napa Valley 2013
★シー・ジェー カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー 2013 ¥13,000 WA94
 MAJESTIQUE Paderewski Vineyard Syrah Paso Robles 2012
★マジェスティック パデレフスキー・ヴィンヤード シラー パソ・ロブレス 2012 ¥20,000 AG91
 METISSE Jumping Goat Vineyard Proprietary Napa Valley 2012
★メティス ジャンピング・ゴート・ヴィンヤード レッド ナパ・ヴァレー 2012 ¥35,000 WA93
 METISSE Proprietary Red Napa Valley 2006
★メティス レッド ナパ・ヴァレー 2006 蔵出し参考品

今回は自身のブランドであるメルカ・ワインズのテイスティングです。フィリップ・メルカが造るワインは現在4つのブランドに分けられます。「メケラ」は2001年に購入したナイツ・ヴァレーの自社畑から。フィリップの父親の生家(ナイジェリア)の横を流れる川から命名。あのピーター・マイケルよりも標高の高い、霧の上の750mに位置します。朝昼夜を通して20℃と気温が安定しています。気温が安定することで葡萄が均一の速度で熟成します。結果エレガントなスタイルのワインへとつながるようです。ソーヴィニヨン・ブラン、メルロー(粘土土壌)、シャルドネ、カベルネ・フラン(火山土壌)が植えられています。メケラ・ホワイトは、97%ソーヴィニヨン・ブラン、3%ミュスカデルで、100%樽発酵、100%新樽のフレンチオークにて22ヶ月熟成。300~320Lの横長の特殊なフレンチオークを使用します(澱との接触を多くするため)。凄いです。さすがオーブリオン出身者です。ゴージャスですが、ピュアな果実味と心地良い酸が素晴らしいです。やはりレイルのジョージア(ソーヴィニヨン・ブラン)を思い出させます。生産量は僅か170ケースです。メケラ・レッドは、51%カベルネ・フラン、49%メルローで、フレンチオーク(80%新樽)にて20ヶ月熟成。華やかなスミレの香り。青味が出がちなカベルネ・フランですが、このレッドには青味は感じられず、ピュアな果実味が口中に広がります。凝縮感は凄いですが、バランスのとれた味わいになっています。まさにメルカ・ヴァージョンのシュヴァル・ブランと言えます。10年寝かせてみたいです。生産量は350ケースです。メケラのイメージカラーはブルー。ラベルのフィリップの目がブルーになっています。「CJ」は、メルカ夫妻の2人の子供、クロエ Cloe とジェレミー Jeremy の頭文字から命名。1996年から生産しています(創業年でありジェレミーの生まれ年)。ナパ・ヴァレー各地からのテロワールの個性を表す葡萄を調達します。ソーダー・キャニオンの2つの畑が主力となっています。81%カベルネ・ソーヴィニヨン、9%カベルネ・フラン、7%メルロー、3%プティ・ヴェルドで、フレンチオーク(30%新樽)にて10ヶ月熟成。果実味はしっかりと濃縮感がありながらもソフトでジューシー。早くから楽しめます。ファースト・ヴィンテージは僅か200ケースでしたが、現在は1,500ケースの生産です。「マジェスティック」はソノマ&ナパ以外の生産地で造り上げるワインです。このシラーはパソ・ロブレスから。世界中で探した結果、シラーの最良の畑はローヌでもオーストラリアでもなくパソ・ロブレスで見つけました。表土から地中深くにまで続く粘土石灰岩土壌で、表土近くに石灰岩が厚く広がるのは非常に珍しいとのことです。100%シラーで、発酵は500Lの大樽パンチョンを使用。フィネスを出すため5分の1梗を入れる。熟成は横長の特殊な樽を使用。フレンチオーク(65%新樽)にて21ヶ月熟成。華やかなプラムのフレーバー。濃縮&凝縮ですが重くなく、非常になめらかな果実味です。エルミタージュのような、北ローヌのシラーをイメージしたとのことです。生産量は僅か105ケースです。フィリップは母国フランスのサンテミリオンでもワインを生産しています。ボトリングまでフランスで行い、生産した全てのワインをアメリカに持ち込んでいるようです。「メティス」はナパ・ヴァレーのシングル・ヴィンヤードに特化したワインです。メティスはフランス語で「(文化の)融合」。ワイン造りのコンセプトであるボルドー品種のブレンド、またフランス人(フィリップ)とアメリカ人(チェリー)の精神の融合を意味しています。ジャンピング・ゴート・ヴィンヤードはセントヘレナ西側斜面の、スポッツウッドの隣に位置します。土壌は古い時代から堆積されたナパ・ヴァレーの川床で、ボルドー・グラーブを思い出させる石と砂が混じり合った土壌です。まわりの環境もオーブリオンを思い出させる環境だとフィリップは語りました。2012年は、62%カベルネ・ソーヴィニヨン、27%メルロー、11%プティ・ヴェルドで、フレンチオーク(80%新樽)にて20ヶ月熟成。凝縮したベリー系の果実味にハーブのニュアンス。リッチですが重くなく、エレガントでフェミニンなワインです。生産量は400ケースです。2006年は旧ラベルで、葡萄の出所はやはりジャンピング・ゴートです(たまにヤギが現れるので・・・)。フィリップは、2003年ジャンピング・ゴートの所有者ジム・キャンベル夫妻と出会い、メティスをシングル・ヴィンヤードのブレンドにすることに決めました。2006年は、83%カベルネ・ソーヴィニヨン、13%メルロー、4%プティ・ヴェルドです。生産量は400ケースです。また、フィリップはセントヘレナ東にモンブルー Montblue という自社畑を取得しました。モンブルーは奥様チェリーさんの旧姓から。自分よりもフランスっぽい苗字だとフィリップは笑いました。西向き斜面で、土壌は火山性。火山の熱で変形したガラスの結晶のようなものが多く含まれています。モンブルーからの生産は2012年からで、初年度は僅か80ケースの生産です。現在隣接した土地にワイナリーを建設中です。

今カリフォルニアのカルト・カベルネを牽引するワインメーカーと言えば・・・間違いなくこの4人です・・・ボブ・レヴィー(ハーラン、ボンド)、トーマス・ブラウン(シュレイダー、マイバッハ、アウトポスト)、アンディ・エリクソン(スクリーミング・イーグル、ダラ・ヴァレ、オヴィッド)、そしてフィリップ・メルカです。

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セミナーが始まる前にご挨拶(緊張)。例のジャイアンツのジャージですが、フィリップはフランス人ですからベースボールには興味ないだろうと思っていました。やはり偏見はいけませんね(笑)。セミナー前日に輸入元から凄い情報が入ってきました。フィリップの携帯ケースはオレンジとブラックのストライプで「SF」の文字が入っていると(喜)。はい、フィリップはなんとジャイアンツのファンでしたぁ(大喜)。フィリップも奥様のチェリーもジャージを見て驚いていましたが、ということですんなりとサイン頂戴することができました。お会いできただけでもびっくりぽんなのに、超興奮のサイン会となりましたぁ(笑)。。。

 フィリップさん、チェリーさんと・・・  CIMG2084
 サインは首の右側に・・・  CIMG2087
 フィリップさんの携帯(笑)  メルカ3

【これまた超久しぶりの日本入荷です!フィリップ・メルカの美味なワインです!】(2012年10月23日配信)

 

 

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