ブライアン・キュナット氏来日!(マテッラ)

2007年オークノールに設立された新進ワイナリー「マテッラ  Materra Cunat Family Vineyards 」からオーナー社長のブライアン・キュナット氏が来日しました。輸入元主催のセミナーに参加してきました。

ブライアン・キュナットは中西部の農場で働いていました。興味と敬意をもって農業を営んでいましたが、農場経営の夢を叶えるために建設業へ進み成功を収めました。その頃ブライアンは交換留学生としてアメリカに来ていた(現在妻である)ミキさんと出会いました。ミキさんのご実家は仙台で、ご両親はフランス/ドイツ料理のレストランを経営していました。ブライアンはここで本格的にワインと出会い、ミキさんとミキさんのご両親からワインについて多くのことを学びワインを愛するようになりました。

ブライアンとミキは、広範囲に及ぶ旅行を通して、様々なワイナリーを巡り、畑を散策し、地元の味を楽しみました。2006年2人はナパ・ヴァレーを訪れました。自然の美しさと人々の歓迎に触れ、またこの土地から生まれる非常に優れた品質のワインに出会ったことで、まさに農場経営の夢、家族の夢へのヒントを得ました。2007年ブライアンはオークノールに50エーカーの土地を購入し、「キュナット・ファミリー・ヴィンヤーズ」を設立しました。除梗選果機、発酵槽はコンピューター管理の最新鋭の装置を揃え、貯蔵庫は目的により多様な温度管理ができるようになっているなど、ワイナリー施設は現在ナパ・ヴァレーで最も優れたものの1つと評価されています。新進ワイナリーですが、ナパの多くのオーナーやワインメーカーがワイナリーを見学に来るということでもこのワイナリーは非常に注目されています。オークノールのエステート畑には、ヴィオニエ、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、メルロー、マルベック、プティ・ヴェルドが植えられています(カベルネ・ソーヴィニヨンは現在ハウエル・マウンテン、ダイアモンド・マウンテンの葡萄を使用)。

栽培、醸造には、ナパ・ヴァレーの名だたるヴィンヤード・マネージャーやコンサルタント・ワインメーカーが関わっています。コンサルタント・ワインメーカーとして、ブルース・レガリアマイケル・トルヒーヨの2人が専門的技術を提供し、キュナット・ファミリーが認める正確な基準のワイン製造工程における監督を請け負っています。ブルース・レガリアはイタリア生まれ。UCチコにて植物学と土壌学を取得し、メンドシーの畑の管理者として働き始めました。その後ダックホーンが所有するブランド、ゴールデンアイの醸造責任者として名を高めました。その後ナパ・ヴァレーの様々なワイナリーからコンサルタントとしての依頼を受けています。マイケル・トルヒーヨはあの伝説的醸造家で”カリフォルニアワインの生みの親”と言われるアンドレ・チェリチェフやトニー・ソータから醸造の指導を受け、ナパ・ヴァレーで30年のキャリアを持つベテラン・ワインメーカーです。マイケル・(カール)トルヒーヨはセコイア・グローブでワイン醸造ディレクターと社長を務めますが、友人のブライアン・(ローレンス・)ヘンリーと造り出したカール・ローレンスのオーナーとしても有名です。カール・ローレンスは、ハーブ・ラムやトゥー・カロンなどのナパ超一流の葡萄を使用したワインで、ほとんど市場に出回らないため、ナパ幻のワインとまで言われた逸品です(残念ながら2010年を最後に生産を止めました)。

長女ニーナはテイスティングルームのヘッドとして、また広報担当としてスタートからワイナリー運営に参加しています。次女エイミーはコーネル大学で芸術修士を取得し、ワインのラベルやそれに付随するもののデザインを手伝っています。キュナット・ファミリー・ヴィンヤーズは、冷涼な気候のテロワールを反映した魅惑的で複雑なワインを造る、非凡な才能を持つ熱心なチーム集合体と言えます。コルクには「Bringing people together」の言葉が(コルクも非常に良質のものを使用しています)。

マテッラ2

テイスティングはこちらです・・・(価格は輸入元定価税抜価格です・・・)

Materra Sauvignon Blanc Oak Knoll Napa Valley
★マテッラ ソーヴィニヨン・ブラン オークノール ナパ・ヴァレー 2015 ¥3,700
Materra Chardonnay Oak Knoll Napa Valley
★マテッラ シャルドネ オークノール ナパ・ヴァレー 2014 ¥4,000
Materra Merlot Oak Knoll Napa Valley
★マテッラ メルロー オークノール ナパ・ヴァレー 2009 ¥5,700
Materra Hidden Block Cabernet Sauvignon Napa Valley
★マテッラ ヒデン・ブロック カベルネ・ソーヴィニヨン ナパ・ヴァレー 2010 ¥10,000
Materra “Cunat Reserve” Red Wine Valley
★マテッラ キュナット・リザーブ レッド ナパ・ヴァレー 2011 参考品
Materra “Midnight” Red Wine Valley
★マテッラ ミッドナイト レッド ナパ・ヴァレー 2011 参考品

マテッラは「母なる大地」の意味。素晴らしいロケーションから美味しいワインが生まれるということを示しています。ソーヴィニヨン・ブランはエステートの100%ソーヴィニヨン・ブラン。ステンレスタンクだけで醸造。3つのクローンを使用していますが、そのうちの1つはピーチやアプリコットの香りを放つクローンです。ナパのグレープフルーツの香りとは違う、まさに白桃の香りです。華やかな芳香とフレッシュで綺麗な果実味と酸を持ちます。3年以内が美味ということでスクリューキャップ使用。2010年はWS90獲得。シャルドネはエステートの100%シャルドネ。バレル発酵後フレンチオーク(40%新樽)にて7ヶ月熟成。青リンゴ、ライム、シトラスの香り。フルーツが幾層にも折り重なる濃縮した果実味ですが、見事に非常にクリスプ。ほんのりのオークの風味とリッチな風味も加わりますが、重くなく、繊細ささえ感じます。メルローもエステートからで、96%メルロー、1%カベルネ・ソーヴィニヨン、1%カベルネ・フラン、1%マルベック、1%プティ・ヴェルド。フレンチオークにて18ヶ月熟成。長い瓶熟成後にリリースされます。メルローはマテッラを代表するワインの1つで、この2009年が3度目のヴィンテージです。天候に恵まれ優良なヴィンテージとなりました。ブラックチェリー、ラベンダー、タイムの香り。ハーブやスパイスと共に少し青味を感じる果実味、ミネラルやこなれたタンニンはボルドー右岸のワインを彷彿させます。WE87獲得。ヒデン・ブロック・カベルネ・ソーヴィニヨンはセントヘレナ西側、スポッツウッドの隣の畑から。90%カベルネ・ソーヴィニヨン、4%メルロー、4%マルベック、2%プティ・ヴェルドで、フレンチオークにて18ヶ月熟成。ブルーベリー、カラント、ブラックペッパーの香り。凝縮した赤黒系の果実味で、がっしりしたタンニン、力強いストラクチャーがあります。ですがエレガントさも感じます。カルトワインとは正反対のクラシカルな味わいを持つワインです。生産量は僅か195ケース。WE90獲得。最後の2本はワイナリー限定品で日本未入荷品です。キュナット・リザーブはファミリーの名前を付けたプライドのワインです。98%メルロー、1%カベルネ・フラン、1%マルベック。最上の葡萄のみを使用。リッチですがクラシカルな味わいで、まさに上物のボルドー右岸のワインを彷彿させます。実はキュナット夫妻はボルドー右岸のファンです。それがよく理解できるワインです。生産量は僅か182ケース。WE85獲得。ミッドナイトはワインの濃い色が真夜中を連想させることから名付けられました。31%プティ・ヴェルド、27%メルロー、26%マルベック、15%カベルネ・ソーヴィニヨン、1%カベルネ・フラン。プラム、ブラックベリー、シガーボックスの香り。非常に凝縮した果実味で、メルローやマルベックが旨味を作り、プティ・ヴェルドが全体を引き締めています。まさにニューワールドが生み出せる味わいです。生産量は僅か78ケース。WE84獲得。

マテッラ1

さてさて例のお話しですが(笑)。ブライアンさんは中西部(テキサス?)出身と聞いておりましたので、とりあえず軽くご挨拶。「このシャツにサインください。カリフォルニアのワイナリーのオーナーやワインメーカーのサインが書かれています。みなさんジャイアンツのファンです。ジャイアンツのファンですか?」「(しぶしぶ)友達がたくさんいるからサインするよ(苦笑)。」ブライアンさんがサインしているところで一言。「シェイファーのダグさんは本当は Cubs のファンです。ポール・ロバーツさんは Go! Astoros と書きました。シュラムスバーグのヒュー・デイヴィスさんは Go! A’s と書きました。」すると・・・「Go! Cubs と書かせてくれ!」とあわてて追加サインをするブライアンさんでした(笑)。

ブライアンさんと・・・ CIMG2094
サインは右わき腹に・・・ CIMG2095

ブライアンさんは、シカゴ・カブスとデトロイト・タイガースのファンのようですが、笑顔でジャイアンツのジャージにサインしてくださいました(喜)。。。

 

 

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