リー・ハドソン氏来日!(ハドソン・ワインズ)

コングスガード、キスラー、レミーなどのカリフォルニア・トップシャルドネに葡萄を供給するナパ・ヴァレー、カーネロスのグランクリュ畑「ハドソン・ヴィンヤード」。オーナーであり、栽培家でもあるロバート・リー・ハドソン氏が来日しました。本日輸入元主催のセミナーに参加してきました。

リー・ハドソン氏は、ブルゴーニュ、モレ・サン・ドニのジャック・セイスの元で修行をしている時に、「世界的評価を受けるワインは、聖なる畑が生み出す偉大な葡萄から造られる」と確信し、カリフォルニアに戻り、南はサンタ・バーバラから北はメンドシーノまで最高の土地を探し続けました。そして見つけ出した”カリフォルニアの聖なる地”ナパ・ヴァレー、カーネロスに位置する畑でした。

1981年に土地を購入。その広さは800ha(2,000エーカー)で、現在でもそのほとんどは森林状態です。畑は80haで、シャルドネ、シラー、カベルネ・フラン、メルローを中心に17品種が栽培されています。現在信頼関係を築いた32の生産者に葡萄を供給しています(アルファ・オメガ、アリエッタ、ベッドロック、ケークブレッド、ダリオッシュ、ダックホーン、キスラー、コングスガード、マイナー、オリン・スウィフト、パッツ&ホール、プランプジャック、シュラムスバーグ、トアーなど)。冬から収穫前にかけて5~6回ほど生産者と緻密なミーティングを行います。このミーティングで話し合われた、生産者が求める葡萄を個々の生産者ごとにパーソナリティー的に造り上げるのがリー・ハドソン氏の仕事です。また、2004年からは自身のブランド、ハドソン・ワインズを生産しています。まさに畑の特徴を熟知したグローワーズ・ワインの完成型とも言えるのがハドソンのワインです。現在ハドソン・ワインズは全体で約1,500ケースの生産です。これはハドソン・ヴィンヤードから収穫される葡萄の約5%にすぎません。

Hudson Wines

テイスティングはこちらです・・・(価格は輸入元定価です・・・)

 Hudson Wines White Study No.1 Carneros
★ハドソン・ワインズ ホワイト・スタディ №1 カーネロス 2013
 Hudson Wines Grenache Rose Carneros
★ハドソン・ワインズ グルナッシュ ロゼ カーネロス 2013
 Hudson Wines Aleatico Carneros
★ハドソン・ワインズ アレアティコ カーネロス 2012
 Hudson Wines Pick Up Sticks Carneros
★ハドソン・ワインズ ピック・アップ スティックス カーネロス 2012
 Hudson Wines Old Master Carneros
★ハドソン・ワインズ オールド・マスター カーネロス 2011

こちらは全て日本未輸入品です。ホワイト・スタディは、フリウリアーフ、リボッラ・ジアッラ、アルネイス、グレーコ・ディ・トゥーフォ、アルバリーニョのブレンド。まさに実験用のワインで、とんでもないブレンドですが、クリーンで綺麗な味わいです(参考上代¥7,000)。グルナッシュ・ロゼは、無色に近い色合いで、薄い紫が見えます。フレッシュでドライな味わい。ちょっとお気に入りでした(¥5,500)。アレアティコは、やや黄色を帯びた色合い。プーリア、サルディーニャでは赤ワインとなる品種です。ハドソンでも最初は赤を造ったのですが、あまりうまくいかなかったので白に変えたそうです。アロマティックでふくよかな味わいです(¥6,500)。ピック・アップ・スティックスは、グルナッシュ、シラー、ヴィオニエのブレンド。南のピノ・ノワールとも言われるグルナッシュ(80%)が香り高く、華やかでフェミニンな味わいを醸し出しています。美味です(¥7,000)。オールド・マスターは、メルロー、カベルネ・フランのブレンド。リー・ハドソン氏が一番お気に入りの区画からの葡萄で、あるワイナリーに供給していたのですが、諸事情のため契約が切れ、ハドソン自らが造り出したワインです。非常に低収量で、強く抽出ぜずに葡萄本来の味わいを引き出しました。華やかで深みのある、素晴らしい味わいです。お味はグレートですがお値段もグレートです(¥23,000)。

 Hudson Wines Chardonnay Carneros
★ハドソン・ワインズ シャルドネ カーネロス 2011 ¥9,000(税抜き)
 Kongsgaard Chardonnay Napa Valley
★コングスガード シャルドネ ナパ・ヴァレー 2011 ¥14,000
 Tor Kenward Hudson Vineyard Chardonnay Wente Clone Napa Valley
★トアー・ケンワード ハドソン・ヴィンヤード シャルドネ ウエンテ・クローン ナパ・ヴァレー 2012 ¥12,000
 Hudson Wines Syrah Carneros
★ハドソン・ワインズ シラー カーネロス 2011 日本未輸入
 Tor Kenward Hudson Vineyard Rock Syrah Hommage Alan Napa Valley
★トアー・ケンワード ハドソン・ヴィンヤード ロック シラー オマージュ・アラン ナパ・ヴァレー 2010 ¥9,000
 Kongsgaard Syrah Napa Valley
★コングスガード シラー ナパ・ヴァレー 2007 ¥28,000

さていよいよテイスティングは佳境に。主にハドソンのワインに使われるのは、ホームランチとヘンリーロードランチという畑の葡萄です。ハドソンのシャルドネは、ホールクラストプレス後バレルにて発酵。ミディアムトーストのフランソワ・フレール(新樽比率70~80%)で24ヶ月熟成。ホームランチのBとFという区画、ヘンリーロードランチの5という区画の葡萄を使用。コングスガードのシャルドネは、ホームランチのBとFの区画から。ハドソンとコングスガードは非常に似た味わいです。ハドソンは凝縮した果実味を強く感じますが、コングスガードは凝縮した果実味を感じながらも樽と果実味のバランスが綺麗に取れています。どちらも素晴らしいですが・・・。トアー・ケンワードはヘンリーロードランチの5の区画から。こちらはややトロピカルな風味が強いように思いました(2012年というヴィンテージのせいもあると思います)。カベルネにとっては非常に厳しい2011年でしたが、カーネロスでは糖分は落ちたが酸がよくのったので、シャルドネに悪い影響が出た年ではなかったとのことです。

ハドソンのシラーは、100%シラーで、ホームランチのSの区画から。赤黒い風味ですが、まろやかさのある味わいです。日本未輸入品です(参考上代¥18,000)。トアー・ケンワードは、96%シラー、4%グルナッシュで、ヘンリーロードランチの3の区画から。3つのシラーの中では一番華やかさを持った味わいです。コングスガードのシラーは、100%シラーで、ホームランチのQの区画から。少し熟成感が出ていて、熟した赤黒系果実の風味がありました。実は、リー・ハドソン氏とジョン・コングスガード氏はUCデイヴィスの同級生で(1977年)、1983年からリー・ハドソン氏はジョン・コングスガード氏に葡萄を供給しているという長いお付き合いがあります。ですからなのか、たぶんそうですが、2人が造るワインは、ハドソン・ヴィンヤードの中でも最上の区画からの葡萄で造られています。味わいが似てるのもなるほどと思わせるのがこの理由からかもしれません。

本日もセミナー開始時刻ギリギリに到着。でもほぼ一番乗りでした(笑)。先にリー・ハドソン氏にご挨拶。例のジャイアンツのジャージを取り出すとリーさんは大笑い。でも、パッツ&ホールのドナルド・パッツ氏やお知り合いの方のサインがいっぱいあったので驚いていました。そして、奥様のクリスティーナさんもセミナーに参加しました。慶応大学に留学されて、パークハイアット・ニューヨークグリルでお仕事された経験をお持ちとかで、日本語とても堪能な素敵な女性でした。

リーさん、クリスティーナさんと・・・ CIMG1427
お袖のところに・・・ CIMG1433

【2度目の日本正規入荷です!ナパ最高のシャルドネ畑から!】(3月25日配信)

 

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