ドン・ウィーヴァー氏とフランソワ・ヴィニョオ氏来日(ハーラン・エステート)

カルトの帝王「ハーラン・エステート」からエステート・ディレクター兼パートナーのドン・ウィーヴァー氏と、新しく就任したアソシエイト・ディレクターのフランソワ・ヴィニョオ氏が来日しました。輸入元主催のセミナーに参加しました。

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まずはエステート・ディレクターのドン・ウィーヴァー氏からハーラン・エステートの創業者ビル・ハーラン氏についてお話がありました。ビル・ハーランはカリフォルニア生まれ。UC バークレー在学時にナパ・ヴァレーのワインに出会いました。不動産業で成功したビル・ハーランはナパ・ヴァレーでなにかできないかと考えました。最初にナパ・ヴァレーの古いカントリークラブを購入しました(それは現在5つ星ホテルとして有名なメドウッド・ナパ・ヴァレーです)。そしてワイナリーを造り、ワインを造り出したいと思いました。その頃 ”カリフォルニアワインの父” と呼ばれたロバート・モンダビ氏に出会います。「ワインを造るだけでなく、ナパのコミュニティに参加し、コミュニティに貢献しなさい。」とアドバイスされました。現在メドウッドにはナパ・ヴァレー・ヴィントナーズの本部が設けられています。またナパ・ヴァレーではフランス・ブルゴーニュのオスピス・ド・ボーヌに習ったオークション・ナパ・ヴァレーも開催されています。ビル・ハーランはこれらの活動に大きく貢献しています。設立は1984年。初めての試作ワインは1987年。その後ワインを生産することなく、公式ファーストヴィンテージは1990年です(1996年リリース)。ラベルには寓話のエピソードを描写した絵柄を使用。

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そして初来日となったアソシエイト・ディレクターのフランソワ・ヴィニョオ氏からハーラン・エステートの土地についてお話がありました(フランソワ・ヴィニョオ氏はフランス人。2014年にナパ・ヴァレーにやって来ました)。ボルドーやブルゴーニュを訪れたビル・ハーランは ”偉大なワインは斜面から生まれる” と確信しました。そして10年の歳月をかけて土地を探しました。その場所はオークヴィル西側のヒルサイドです。購入したのは97haの森林です。標高は70mから370m。斜度は25度から40度。斜面はあらゆる方向に向いています。ブルゴーニュの畑をお手本とした畑は僅か17haです。うち約70%にカベルネ・ソーヴィニョンが植えられています。火山性土壌にカベルネ・ソーヴィニョンが、太古の昔の海の堆積土壌で粘土質土壌にメルローやカベルネ・フランが植えられています。ハーラン・エステートが表現したいのはこの土地の個性です。この土地のテロワールです。栽培は、オーガニック、バイオダイナミック、ドライファームを実践していますが、葡萄樹がどう育つか注意深く見守り、できるだけ自然のままの状態に置くようにしています。醸造は、天候に恵まれたカリフォルニアですから、逆に葡萄のパワーを強く抽出し過ぎないように心掛けています。区画別に熟成し、ブレンド後樽に戻してまた熟成します。トータルで25ヶ月前後の熟成。ヨーロッパの歴史、伝統、技術を学び、最新技術を結集したワイナリーと地下セラーを持ち、伝統と革新の融合でワインを造り出しています。

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テイスティングはこちらです・・・(価格は輸入元上代税抜価格です・・・)

Harlan The Meiden Red Napa Valley 2013
★ハーラン ザ・メイデン レッドワイン ナパ・ヴァレー 2013 参考商品
Harlan Red Wine Napa Valley 2015
★ハーラン レッドワイン ナパ・ヴァレー 2015 WA100 ¥200,000
Harlan Red Wine Napa Valley 2014
★ハーラン レッドワイン ナパ・ヴァレー 2014 WA98 ¥180,000
Harlan Red Wine Napa Valley 2005
★ハーラン レッドワイン ナパ・ヴァレー 2004 WA98+ 参考商品
Harlan Red Wine Napa Valley 2004
★ハーラン レッドワイン ナパ・ヴァレー 2004 WA98 参考商品

まずはハーランのセカンドワインのザ・メイデンです(ドン・ウィーヴァー氏はシスターワインと呼んで欲しいと)。1995年に誕生。初期はメルローを主体に造られていましたが、現在は2/3 がカベルネ・ソーヴィニョン、1/3 がメルローとカベルネ・フランです。ハーブやスパイスのアロマ。ハーランと比べると若干赤に近い果実味です。もちろん凝縮した果実味ですが、バランスのとれたスタイルに仕上がっています。2013年はWA95の評価です。そして7度のパーカー100点を所有するハーランのレッドワインです。2015年はまたもやWA100です。ハーブやスパイスのアロマ。凝縮した果実味で、タンニンもしっかりありますが、非常にバランスが良いのが印象的です。そして2014年は香草やタバコのアロマ。華やかさもあり、しなやかな果実味です。2015年も2014年も温暖で乾燥した年でしたが、2014年は春先の雨の影響で収量が少なく、少しソフトな印象です。でもしっかり濃いですけど(笑)。そして約15年の熟成を経た2005年と2004年です。2005年はドライフルーツのアロマ。バランス良くエレガントですが、まだまだ引き締まった果実味が存在しています。2004年は下草のアロマ。濃縮したフルーツの風味が広がり、タンニンも柔らかいです。どれもグレートな味わいのワインですが、ヴィンテージの違いが出た興味深いテイスティングでした。ハーラン・エステートはワインのセパージュを公表していません。さきほどハーラン・エステートの植樹比率は70%がカベルネ・ソーヴィニョンとお話しましたが。ハーランのレッドワインはたしかにカベルネ・ソーヴィニョンが主体です。しかしエチケットにはカベルネ・ソーヴィニョンとは書かれていません。そしてスタイルはボルドースタイル。ハーラン・エステートにとっては品種やその比率はどうでもよいことなのです。これもさきほどお話しましたが、ハーラン・エステートが表現したいのはこの土地の個性です。この土地のテロワールです。土地の風味を表現した”ナパの赤ワイン”。それがハーラン・エステートのナパ・ヴァレー・レッドワインなのです。

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オークヴィルからフランスの格付1級に匹敵するワインを作る」ビル・ハーランのヴィジョンです。またヨーロッパのワイナリーが数百年に亘り代々受け継がれるように、ハーラン・エステートも次の世代そのまた次の世代へと受け継がれることを目標に、現在「200年計画」と言われる取り組みを行っています。ハーランのレッドワインの生産量は1,500ケース前後。まさに California First Grown のワインです。

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セミナー終了後お2人のところにセミナー参加のみなさんが駆け寄ります。ドンさんと目と目が合いました(笑)。「ご無沙汰しております。」「また会えて嬉しいよ。」「時間がないので、すぐに例の写真撮りましょう。」「分かってるよ(笑)。」そしてジャイアンツのジャージを広げると、フランソワさんは「なんだこれ?」みたいなビックリしたお顔に(笑)。フランソワさんにちょっとだけご挨拶して、3人で恒例の撮影です。ドンさんとは4年振りのご対面。5回目のご対面かな。ドンさんはジャージ見てまたまた大笑いしていました。ジャージにはドンさんのお嬢さんのサインもあります。お嬢さんはバリー・ボンズのファンでした(笑)。

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【ウィル・ハーラン氏とドン・ウィーヴァー氏来日(ハーラン・エステート)】(2015年5月19日)

2019年7月12日投稿

 

 

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