生産量の少なさから今や幻のスパークリングワインと言われるウルトラマリン。そのウルトラマリンを作り上げたマイケル・クルーズ氏が来日しました。輸入元主催のセミナーに参加しました。
with Mr. Michael Cruse
![]() |
|
ワイン造りに興味を持ったマイケル・クルーズは人とは違うことを、とスパークリングワインに挑戦。19世紀に書かれたフランスの本で独学しました。2013年に「クルーズ・ワイン・カンパニー」を設立。シャンパーニュのレコルタン・マニピュランをイメージした単一畑、単一年号のスパークリングワインに拘りました。(マイケルさんの詳しい経歴は下記のブログからどうぞ。。。)
![]() |
|
本日のテーマはクルーズ・ワインとウルトラマリンの2つのブランドの違いについて。その違いについてマイケルさんからお話がありました。クルーズ・ワインでは、サン・ローランやヴァルディギエといったマイナー品種からカリフォルニア特有のピュアな果実味のスティルワインを生産しています。また同様の品種から発酵途中のワインを瓶詰めし発酵を瓶の中で完成させるペティヤン・ナチュレを造り出しています。そして近年はクルーズ・ワインからも瓶内2次発酵の本格的なスパークリングワインを作り出しました。エチケットはとてもユニークで個性的です。ウルトラマリンでは、シャンパーニュのレコルタン・マニュピュランをインスピレーションした、単一畑そして単一年号に拘るスパークリングワインを造り出しています。初期は8つの畑の葡萄を使用しましたが、現在は4つの畑、ハインツ・ヴィンヤード、ハ―シュ・ヴィンヤード、キーファー・ヴィンヤード、マイケル・マーラ・ヴィンヤードの葡萄を使用しています。有機栽培の畑です。古樹または古めの樹の葡萄を使用します。クルーズ・ワインとの違いは、このようにウルトラマリンでは単一畑の葡萄だけを使います。ウルトラマリンではマロラクティック発酵は完全に行わないか一部のみ行うかです。ウルトラマリンでは亜硫酸塩を比較的多く使います。ウルトラマリンでは瓶内熟成は長めに行います。クルーズ・ワインはいろいろと実験するブランドなのです、とのことです。クルーズ・ワインは理論上はナチュラル・ワインの部類に入りますが、偏った?スタイルのワインではなく、素直に美味しいと思えるワイン造りをしています。ウルトラマリンは希少です。こんなに少ししか生産できないなんて思わなかったと。もっと多く安定した量を生産したかったのですが。と。
![]() |
|
テイスティングはこちらです。(価格は輸入元上代税抜き価格です。)
− Cruse Wine Co. −
Ultramarine Blanc de Blancs Heintz Vineyard Sonoma Coast 2019
★ウルトラマリン ブラン・ド・ブラン ハインツ・ヴィンヤーズ ソノマ・コースト 2019 ¥26,000
Ultramarine Blanc de Blancs Heintz Vineyard Sonoma Coast 2020
★ウルトラマリン ブラン・ド・ブラン ハインツ・ヴィンヤード ソノマ・コースト 2020 ¥26,000
Ultramarine Blanc de Noir Heintz Vineyard Sonoma Coast 2019
★ウルトラマリン ブラン・ド・ノワール ハインツ・ヴィンヤード ソノマ・コースト 2019 ¥24,000
Ultramarine Rose ( Late Disgorged )Heintz Vineyard Sonoma Coast 2018
★ウルトラマリン ロゼ (レイト・デゴルジュ) ハインツ・ヴィンヤード ソノマ・コースト 2018 ¥31,000
Cruse Wine Demo Series Blanc de Noir Charles Heintz Sonoma Coast 2021
★クルーズ・ワイン デモ・シリーズ ブラン・ド・ノワール チャールズ・ハインツ・ヴィンヤード ソノマ・コースト 2021 ¥13,500
Cruse Wine Demo Series Reserve Cask Sparkling Wine Sonoma Coast NV
★クルーズ・ワイン デモ・シリーズ リザーブ カスク スパークリングワイン ソノマ・コースト NV ¥14,000
本家シャンパーニュのファンも一目置くウルトラマリンです。2010年に初めてチャールズ・ハインツの葡萄を購入することができたとのことです。ソノマ・コーストのグランクリュ畑のハインツ・ヴィンヤード。この畑の葡萄を使えるのは、リトライ、フラワーズ、ペイ、デュモル、コスタ・ブラウンなどの超一流生産だけです。ウルトラマリンの誕生でこの畑は改めてそしてさらに超有名になりましたね。ウルトラマリンは基本土着酵母で発酵し、その後約3年間の瓶内熟成をします。ルミアージュとデゴルジュマンは手作業。ドサージュはエクストラ・ブリュットに相当する量です。詳しいデータは公表しておりません。2019年ブラン・ド・ブランはハインツ・ヴィンヤードの樹齢約40年のシャルドネから。ふくよかなアタックですがリンゴ酸が多めの印象。酸度はミディアム。スタイルはとてもクラシックです。ウルトラマリンらしい味わいと言えるヴィンテージになりました。2020年ブラン・ド・ブランは干ばつや山火事で葡萄の樹がストレスを受け、ウルトラマリンにしてはリンゴ酸のニュアンスが少なく、酸度も低くなりました。例年よりリッチな味わいのヴィンテージになりました。2019年ブラン・ド・ノワールは2019年ブラン・ド・ブラン同様クラシックなスタイルです。セパージュは未公表。一番搾りの果汁だけを使用。完全なマロラクティック発酵を行いました。ふくよかですが溌剌とした味わいです。
![]() |
|
2018年ロゼ(レイト・デゴルジュ)は約6年間の瓶内熟成を行いました(通常3~4年)。デゴルジュマンは2025年2月27日です。ドサージュはオリジナル・バージョンに比べて少なめです(2 vs 6 g/L)。非常にクリーミーなテクスチャーです。エチケットにはレイト・デゴルジュの記載はありませんが、裏のラベルにデゴルジュの日付が記載されています。デモ・シリーズは実験的に少量仕込んでいるワインを商品化したものです。Modern Experiments in Sparkling と言っています。ブラン・ド・ノワールはウルトラマリンに使用しなかったチャールズ・ハインツの葡萄から造り上げました。一番搾りの果汁を500Lの樽で発酵し、澱と共に熟成しました。ウルトラマリンに比べると若干優しい?味わいの旨味です。十分に美味いですが。最後はリザーブ・カスクです。2015年から継ぎ足しているパーペチュアル・キュヴェというものがあるとのことです。1、000L、2、000L、3、000Lのカスクがあるそうです。このリザーブ・カスクは2019年のワインがベースになりました。裏ラベルに19の数字があります。2019年を意味しています。1,000本だけの生産です。色合いもやや濃い目で、ふくよかな味わいです。少しの塩味を感じます。
(ボトルの位置はテイスティングの順番と違います。テイスティングは2、6、1、5、3、4の順番です。真ん中がクルーズ・ワインです。輸入元さん置き間違えましたね。表は同じですからね。よーく見ないと。苦笑。)
![]() |
![]() |
左はクルーズ・ワインのデモ・シリーズのスパークリングワインです。右はクルーズ・ワインから新しく誕生した瓶内2次発酵のスパークリングワインです。
セミナー終了後ご挨拶に。マイケルさんとは3度目のご対面です。顔を覚えられてました(ジャイアンツのジャージを覚えられてました かな
)。近づくとマイケルさん笑ってます。「私のこと覚えてますか?」「もちろん(苦笑)。」「ではこれ(ジャージ)でまた写真お願いします。」「サインどこだっけ?」「ここです。」
![]() |
|
会場の後ろでクルーズ・ワインの他のワインも試飲できました。ご挨拶前に試飲したので。「デモ・シリーズのヴァルディギエ(スパークリングワイン)美味しいですね。」「ありがとう。」「和食にも合うと思います。」「グッド・アイデア!」2年前のジャスミン・ハーシュさんとのお写真お見せしたら苦笑してました。ジャスミンさんによろしくです。(マイケルさんとジャスミンさんは仲良くお付き合いしてるようです。ですが深い詮索は無用です。苦笑。)
#Cruse Wine Co.
#Ultramarine
#Sparkling Wine
#California Wine
【マイケルさんと2度目のご対面です!(クルーズ・ワイン)】(2024年2月19日)
【あの話題のウルトラマリンは相変わらず入手困難ですが・・・クルーズ・ブランドの瓶内2次発酵のロゼ・スパークリングワインが日本初入荷です・・・】(2021年9月11日)









